JLPT N1・N3文法「〜だらけ」と「〜まみれ」の違い

目次
1. 「〜だらけ」と「〜まみれ」の違い
2. 〜だらけ
3. 〜まみれ
4. 「〜だらけ」も「〜まみれ」も使える場合
5. 比べてみよう
6. まとめ
7. クイズ
8. 関連記事
9. コメント
Q: 「〜だらけ」と「〜まみれ」は入れ替えることができますか?
A: 「〜だらけ」と「〜まみれ」はどちらも何かがたくさんあることを表します。
どちらを使ってもいい場合もありますが、何が・どのような状態または様子なのかで使い分けが必要になる場合もあります。
詳しくみていきましょう。
〜だらけ (JLPT N3)
同じものがたくさんあり、よくない状態。
あるところや空間が良くないものや人でいっぱいになっている状態や、人やものに良くないものがたくさんついている/見える状態を表します。
ポイントは、その良くないものが「見えるもの」で、「たくさん」あることです。
[ルール]
[N] 名詞+だらけ
[例]
へやがごみだらけです。
The room is full of garbage.
⇒「部屋」という空間に、「ごみ」というよくないものがたくさんあります。
子どもが泥だらけになっています。
The child is covered in mud.
⇒ 子どもに「泥」という汚れがたくさんついているのが見えます。
わたしの自転車は長く使っているので傷だらけです。
My bicycle is full of scratches because I have used it for a long time.
⇒ 自転車に「傷」がたくさんついているのが見えます。
公園がねこだらけです。
The park is full of cats.
⇒「公園」という空間に「ねこ」がたくさんいることを話し手は好ましく思っていません。
*このように、「〜だらけ」の前には必ずしも悪い・汚いイメージの物が来るとは限りません。
話し手が主観的に見て「好ましくない」と思うものにも使えます。
[よく一緒に使われる単語]
ほこり・泥・血・ごみ・傷・穴・人・間違い など
〜まみれ (JLPT N1)
表面に汚いものがたくさん付いていて、汚れている様子。
人やもの、空間が不快な液体や細かいもので覆われ、全体的に汚れている様子を表します。
ポイントは、その良くないものが何かの「表面を覆っている」ことです。
[ルール]
[N] 名詞+まみれ
[例]
パソコンがほこりまみれだったので掃除しました。
I cleaned my computer because it was covered in dust.
⇒ パソコンの表面全体が「ほこり」という汚いもので覆われています。
泥まみれのくつを洗いました。
I washed shoes that were covered in mud.
⇒ 靴の表面全体に「泥」という汚れがついています。
揚げ物をしたら、キッチンが油まみれになりました。
After frying food, the kitchen became covered in oil.
⇒ キッチンが「油」で全体的に汚れてしまいました。
[よく一緒に使われる単語]
ほこり・泥・血・砂・汗 など
比べてみよう
子どもが ①泥だらけ になって遊んでいます。
②泥まみれ
①の場合は子どもに泥がたくさんついている状態を表し、(量が多い)
②の場合は子どもの体が全体的に泥で汚れている様子を表すことができます。(表面を覆っている)
また他にも、
けがをして手が ①血だらけ になった。
②血まみれ
もどちらも大丈夫です。
①の場合は手に血がたくさんついている状態を表し、(量が多い)
②の場合は手が全体的に血で汚れている様子を表しています。(表面を覆っている)
「〜だらけ」VS「〜まみれ」
では、次の場合は「〜だらけ」と「〜まみれ」のどちらがふさわしいでしょうか。
[例 1]
今日は暑くて ①汗だらけ になりました。
②汗まみれ
この場合は、汗をかくのは体全体なので②「汗まみれ」のほうがふさわしいです。
[例2]
この間のテストは ①間違いだらけ で10点でした。
②間違いまみれ
この場合は、①「間違いだらけ」が正解です。
テスト用紙が間違い(良くないもの)でいっぱいになっているからです。
[例3]
油をこぼして、床が ①油だらけ になってしまいました。
②油まみれ
この場合は、②「油まみれ」が正解です。
油は液体であること、床が油で覆われて汚れている様子を表しています。
まとめ
〜だらけ
- 「人や空間などが良くないものでいっぱいになっている状態」を表す。
- 「ごみだらけ」「本だらけ」や「人だらけ」など視覚的にはっきり目に見えるものとも使う。
- 良くないものの数、もしくは量が多いことを強調する。
- 「〜だらけ」の前には必ずしも悪い・汚いイメージの物が来るとは限らない。
〜まみれ
- 「人や空間または物事の表面が不快な液体や細かいもので全体的に覆われ、汚れている様子」を表す。
- 液体や細かいものなので「ごみ」「本」や「人」など視覚的にはっきり目に見えるものには使えない。
- 数や量が多いことよりは、全体がそれで覆われていることを強調する。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A.だらけ
東京はいつ行っても、人だらけです。
Tokyo is always crowded with people, no matter when you go.
*東京(空間)が人でいっぱいな状態を表しているので「だらけ」が正解です。またこの場合、話し手にとって「人」が好ましくない気持ちであることに注意しましょう。
A. まみれ
汗まみれだから早くシャワーをあびたいです。
I’m covered in sweat, so I want to take a shower quickly.
*体全体が汗(液体)で汚れている様子を表しているので「まみれ」が正解です。
A. だらけ
息子はいつも穴だらけのズボンをはいています。
My son always wears pants that are full of holes.
*ズボンに全体的に穴がたくさんある状態を表しているので「だらけ」が正解です。
A. まみれ
インクがこぼれて、机がインクまみれになってしまいました。
I spilled ink, and now the desk is covered in ink.
*インク(液体)が机を汚している様子を表しているので「まみれ」が正解です。
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