JLPT N3・N4語彙 – 「触る」と「触れる」の違い

目次
1. 「触る」と「触れる」の違い
2. 触る
3. 触れる
4. 触る VS 触れる
5. 比喩的な使い方
6. まとめ
7. 関連記事
8. コメント
Q: 「触る」と「触れる」の違いは何ですか?
A: 日本語には似た言葉がたくさんあり、混乱しやすいこともあります。今回はその中から「触る」と「触れる」の意味や使い分けについて、具体例とともにわかりやすく解説します。
触る (JLPT N4)
[意味]
・手など体の一部を何かに接触させること
・ものが体に触れて、その感覚が伝わること
・意識的に手で触れる行為を指す
[例]
目の見えない人は、物に触るだけで多くのことが分かるそうです。
It is said that people who are blind can understand many things just by touching objects.
子供のおでこを触ると、とても熱かったです。
When I touched the child’s forehead, it was very hot.
この商品には触らないでください。
Please do not touch this product.
触れる (JLPT N3)
[意味]
・あるものが他のものに一瞬、軽く接すること
・わずかに当たること(意識的・無意識的な場合を含む)
[例]
冷たい風が頬に触れました。
A cold wind touched my cheek.
とても薄いガラスに触れたら、簡単に割れてしまいました。
When I touched the very thin glass, it broke easily.
彼の手が偶然私の手に触れて、少し驚きました。
When his hand accidentally touched mine, I was a little surprised.
触る VS 触れる
この2語の基本的な違いは、主に「意識」と「接触の強さ」にあります。
意識的に何かに手を触れる場合は「触る」、無意識に当たるような場合も含めて表すときは「触れる」を使います。
また、しっかりとした力を伴う接触には「触る」、ごく軽く当たるような場合には「触れる」が適しています。
[例]
このビスケットは薄いので、力強く触ると割れてしまいます。
This biscuit is thin, so if you touch it too firmly, it will break.
ここに触れるだけで、簡単に電気をつけたり消したりできます。
Just touching here allows you to easily turn the light on and off.
赤ちゃんは何でも触りたがるので、危ないものは手の届かないところに置きましょう。
Babies want to touch everything, so be sure to keep dangerous items out of their reach.
この生地はとても繊細なので、少し触れただけでも跡がついてしまいます。
This fabric is very delicate, so even a slight touch can leave a mark.
比喩的な使い方
[触る]
「触る」は、物理的な接触以外にも、人間関係や心理的な影響を表す比喩的な表現として使われます。以下によく使われる言い回しを紹介します。
当たり触りのない
[意味]
相手を傷つけたり不快にさせたりしない、無難で穏やかな言動を指します。
[例]
彼は会議で当たり触りのない意見しか言いませんでした。
He only gave safe, non-controversial opinions during the meeting.
初対面の人とは、当たり触りのない話題から始めるのが無難です。
When talking to someone you’ve just met, it’s safest to start with neutral, inoffensive topics.
[人の]機嫌に触る
[意味]
相手を不快にさせたり、怒らせたりすること。意図せず相手の気分を害する場合にも使います。
[例]
昨日は父の機嫌に触ることを言ってしまい、怒られました。
Yesterday, I said something that upset my father, and he got angry.
彼は繊細だから、何気ない一言でも機嫌に触ることがあります。
He’s very sensitive, so even a casual remark can offend him.
触らぬ神に祟りなし
[意味]
余計なことに関わらなければ、面倒なトラブルに巻き込まれずに済むという意味のことわざ。
[例]
彼の機嫌が悪そうだから、今日は話しかけない方がいいよ。触らぬ神に祟りなしだね。
He doesn’t seem to be in a good mood today, so it’s better not to talk to him. You know what they say — “Let sleeping dogs lie.”
その問題に関わると面倒なことになるかもしれないよ。触らぬ神に祟りなしって言うしね。
Getting involved in that issue might cause trouble. As the saying goes, “Let sleeping dogs lie.”
[触れる]
「触れる」は、抽象的な概念や話題・感情などと結びついて使われ、使い方によって意味が変わります。
(話題・質問など)に触れる
[意味]
あることを話題にする、あるいは言及する。
[例]
彼はいきなり核心に触れた質問をしました。
He suddenly asked a question that got straight to the heart of the matter.
スピーチの中で、その問題には触れませんでした。
He didn’t touch on that issue in his speech.
(文化・体験など)に触れる
[意味]
文化や知識に接し、理解を深めること。
[例]
イギリスの文学に触れることで、言葉の美しさを実感しました。
By being exposed to British literature, I came to appreciate the beauty of the language.
旅行で日本の伝統的な祭りに触れることができて、感動しました。
I was deeply moved to experience a traditional Japanese festival during my trip.
(法・規則など)に触れる
[意味]
規則や法律に違反すること。
[例]
その行為は会社の規則に触れるので、注意が必要です。
That action violates company rules, so caution is necessary.
無断でコピーを取るのは著作権法に触れる行為です。
Making copies without permission is an act that infringes on copyright law.
(感情など)に触れる
[意味]
強く心を動かされる、共感する。
[例]
彼女の優しさに触れて、涙が出そうになりました。
I was moved by her kindness and almost brought to tears.
試合後の選手たちの喜びの声に触れて、自分も嬉しくなりました。
Hearing the joyful voices of the players after the match made me feel happy too.
まとめ
| 意味 | 力の強さ | 比喩的な使い方 | |
| 触る | ・意識して手などの体の一部を何かに接触させること ・何かが体に触れて、その感覚が伝わること | 比較的しっかりとした接触 | 人間関係や心理的な影響など、繊細な状況を表すときによく使われる |
| 触れる | ・物が他の物に一瞬軽く接すること(意識的・無意識的どちらも含む | ごく軽い接触 | 感情・文化・経験・話題など抽象的な事柄に言及するときによく使われる |
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