JLPT N3・N5文法「〜たい」と「〜がる」の違い

目次
1. 「〜たい」と「〜がる」の違い
2. 〜がほしい
3. 〜たい
4. 〜がる
5. 比べてみよう
6. 二人称・三人称の感情を表すとき
7. まとめ
8. クイズ
9. 関連記事
10. コメント
Q:「〜たい」と「〜がる」の意味に違いはありますか?
A: 話し手の願望・欲求には「~たい」、二人称または三人称の願望・欲求には「~がる」を使って表します。
〜がほしい (JLPT N5)
[意味]
話し手が何かを手に入れる願望・欲求を表す
[ルール]
[N] 名詞+が+ほしい
[例]
新しいカメラが欲しいです。
I want a new camera.
もっと休みが欲しいです。
I want more vacation days.
ゆみさんはどんなかばんが欲しいですか?
What kind of bag do you want, Yumi?
〜たい (JLPT N5)
[意味]
話し手が何かをする願望・欲求を表す
[ルール]
[V] 動詞語幹+たい
[V] 動詞語幹+たくない
[V] 動詞語幹+たかった
[V] 動詞語幹+たくなかった
[例]
今日は疲れたから早く帰りたいです。
I’m tired today, so I want to go home early.
夏休みはキャンプに行きたいです。
I want to go camping during summer vacation.
今日はステーキが食べたいなあ。
I want to eat steak today.
〜がる (JLPT N3)
[意味]
① 話し手から見て、誰かが何かを「したい・欲しいと思っている様子を見せている」と述べるときに使う。
② 感情や感覚を表す特定の形容詞と接続し、「その人が~という様子を見せている」という意味を表す。
[ルール]
[V] 動詞たい形+がる
[A] い形容詞い+がる
[Na] な形容詞な+がる
*否定形のときは「がらない」を使います。
[ポイント]
形容詞に接続する場合は下記のような特定の感情や感覚を表すものに接続します。
例:苦しい、悔しい、嬉しい、羨ましい、面白い、痛い、寂しい、怖い、恥ずかしい、珍しい、強い、ありがたい、嫌な、不思議な、不安な、など.
[例]
娘はケーキを食べたがっています。
My daughter wants to eat the cake.
息子は犬を怖がっています。
My son is afraid of dogs.
山本さんは残業するのを嫌がりました。
Mr. Yamamoto disliked working overtime.
比べてみよう
話し手自身のことを話すときは「~たい/たくない」を使います。
[例]
わたしはジュースを飲みたいです。
I want to drink juice.
わたしは何も食べたくないです。
I don’t want to eat anything.
他者のことを話すときは「〜たがる・〜たがらない」を使います。
[例]
わたしの妹はジュースを飲みたがっています。
My sister wants to drink juice.
⇒ 妹は家族ではありますが、三人称なので「〜がる」を使います。
犬は病気になってから、何も食べたがらない。
Since the dog got sick, it hasn’t wanted to eat anything.
⇒ 犬も三人称なので「食べたくない」ではなく、「〜がる」の否定形の「〜がらない」を使います。
[Nをほしがる]
話し手自身の願望・欲求を「ほしい」で表す場合は「わたしはNがほしいです。」のように「が」の格を使いますが、二人称・三人称の「~ほしがる」を使う場合は「〇〇はNをほしがっています。」のように必ず「を」の格を使わなければなりません。
[例]
わたしはあのピンクのドレスがほしいです。
I want that pink dress.
⇒ これは話し手自身の願望です。
友達はあの青いドレスをほしがっています。
My friend wants that blue dress.
⇒ 友達 (三人称) なので、「Nをほしがる」で表します。
二人称・三人称の感情を表すとき
自分以外の「うれしい・痛み・残念・嫌」のような感情を表すときには「~がる」を使わなければなりません。
[例]
〇 子供は病院に行くのを嫌がっています。
× 子供は病院に行くのを嫌です。
My child doesn’t want to go to the hospital.
いつも犬は父が帰って来るとうれしがります。
The dog always gets excited when my father comes home.
[「~がる」を使ってはいけない相手]
「~がる」という表現は話し手が相手の感情や様子を観察しているような意味合いを持ちます。
(家族や動物など身近な存在を観察するのは必然的な行為なので、「〜がる」を使っても問題ありません。)
日本は小さな島国で、単一民族国家として定義されています。
多くの人が同じような環境で、同じ言葉を話し、ある程度共通したレベルの教育を受けてきました。
そのため、多民族国家とは異なり、「自分の意見をはっきり言う」ことがなくてもコミュニケーションが取れることが普通です。
これは、日本語特有の直接的でない表現から、日本語学習者のみなさんも感じたことがあるでしょう。
こういった背景から、本来日本人は自分の願望や欲求をはっきりと表現することは少なく、どちらかと言うと他人にあまり知られたくないと感じる場合が多いです。
しかし、誰かの願望や欲求を知るためには、相手を観察するような行為が必要になりますね。ですが、そういった行為を日本で目上の人にすると見下しているように捉えられ、大変失礼になります。
そのため、目上の人のことを表すときには、「〜がる」を使わず、次のように言い換えましょう。
[例]
〇 先生は飲み物を飲みたいとおっしゃっています。
× 先生は飲み物を飲みたがっています。
The teacher is saying that he wants to drink something.
⇒ 先生が言ったことをそのまま述べて「言う」の尊敬語「おっしゃる」を使います。
〇 計画がうまく進んでいて社長はとてもうれしそうです。
× 計画がうまく進んでいて社長はとてもうれしがっています。
The plan is going well, and the president looks very pleased.
⇒「そうだ」には話し手が見た様子や印象を伝えるときに使われます。
「がる」とは違い、観察的な意味合いは含みません。
まとめ
「(が)ほしい」・「~たい」
- 話し手の願望と欲求を表す。
「(を)ほしがる」・「〜たがる」
- 二人称または三人称の願望と欲求を表す。
- この表現は目上の人には使えないので、十分に注意が必要。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. 歩きたがりません
子どもは疲れたようで、歩きたがりません。
The child seems tired and doesn’t want to walk.
*子どものことなので「歩きたがりません」が正解です。
A. ほしい
もっと大きくて軽いかばんがほしい。
I want a bigger and lighter bag.
*主語はありませんが、「わたし」(話し手)が主語です。話し手の願望をいっているので「ほしい」が正解です。
*二人称または三人称の場合「を」格を使います。
A. 残念がりました
息子は遠足に行けなかったことをとても残念がりました。
My son was very disappointed that he couldn’t go on the field trip.
*息子のことなので「残念がりました」が正解です。
A. 食べたい
お腹が空いたから何か食べたいなあ。
I’m hungry, so I want to eat something.
*主語はありませんが、「わたし」(話し手)が主語です。話し手の欲求をいっているので「食べたい」が正解です。
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