JLPT N2文法 – 「〜に相違ない」と「〜に他ならない」の違い

目次
1. 「〜に相違ない」と「〜に他ならない」の違い
2. 〜に相違ない
3. 〜に他ならない
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. 関連記事
7. コメント
Q: 「〜に相違ない」と「〜に他ならない」の違いは何ですか?
A:どちらも強い確信や限定を表す表現ですが、使う目的やニュアンスが異なります。
〜に相違ない (JLPT N2)
[意味]
ある事柄が間違いなく確実であると強調する表現
[ルール]
[V] 動詞普通形+に相違ない
[A] い形容詞普通形+に相違ない
[Na] な形容詞+に相違ない
[Na] な形容詞 な+である+に相違ない
[N] 名詞+に相違ない
[N] 名詞+である+に相違ない
[例]
あれは本物のダイヤモンドに相違ないでしょう。
That must be a real diamond.
この作品は彼の代表作に相違ありません。
This work must be his representative piece.
犯人は彼に相違ないという見解です。
The view is that the criminal must be him.
「〜に相違ない」は、「〜に違いない」と同じ意味で使われる、やや硬い表現です。
話し手がある事実をほぼ確信しているときに使われ、「確実な推量」を表します。
非常に丁寧で文語的な言い方であり、書き言葉やスピーチ、公式な文書などでよく使われます。
特にビジネスシーンでは、「相違ございません」という形で使用されることが多く、相手の意見や判断に丁寧に同意するときに使われます。
[例]
おっしゃることに相違ございません。
What you said is absolutely correct.
ご説明の内容は、私どもの認識と相違ございません。
The explanation you gave is fully consistent with our understanding.
契約内容に相違ございません。
There is no discrepancy in the contract details.
〜に他ならない (JLPT N2)
[意味]
ある事柄が唯一の存在であり、それ以外の何ものでもないことを強調する表現
[ルール]
[N] 名詞+に他ならない
[例]
私が今こうして成功しているのは、両親のおかげに他ありません。
The reason I am successful now is none other than my parents’ support.
この失敗の原因は、彼の怠惰さに他ならない。
The cause of this failure is none other than his laziness.
教育とは、人を育てることに他ならない。
Education is nothing other than nurturing people.
彼の行動は、愛情の表れに他ならないよ。
His actions are nothing but an expression of love.
「〜に他ならない」は、「AはB以外の何ものでもない」という形で、原因・理由・本質などを限定して強調する表現です。
つまり、「それが唯一の理由(原因・答え・本質)だ」と言いたいときに使います。
フォーマルで力強い印象を与えるため、スピーチや文章などにもよく使われます。
[例]
このプロジェクトの成功は、チーム全員の努力に他ありません。
The success of this project is due solely to the efforts of the entire team.
この賞を受け取れるのは、皆さんの支えのおかげに他ならないです。
Being able to receive this award is none other than thanks to everyone’s support.
この結果は、長年の研究の積み重ねに他ならない。
This result is nothing other than the accumulation of many years of research.
比べてみよう
「〜に相違ない」と「〜に他ならない」は、どちらも強い確信を表しますが、焦点の当て方が異なります。
前者は「判断・確信」を表し、後者は「理由や本質の強調」に使われます。
次の例文を比べてみましょう。
[例]
① あれは本物のダイヤモンドに相違ない。
② あれは本物のダイヤモンドに他ならない。
①の「〜に相違ない」は、「あれは間違いなく本物だ」と事実を強く確信している表現です。
②の「〜に他ならない」は、「それこそが本物である」と本質を強調する言い方で、“他のものではなく、それが本物そのものである”という断定的な響きを持ちます。
では、次の文章はどうでしょう。
[例]
① このプロジェクトの成功は、チーム全員の努力の結果に相違ない。
② このプロジェクトの成功は、チーム全員の努力の結果に他ならない。
①は「この成功はきっと努力の結果だ」と確信を持って判断している言い方です。
②は「成功の理由は努力だけである」と唯一の要因を強調しています。
同じ「努力の結果」という言葉を使っていても、①は「判断」、②は「限定と強調」という違いがあります。
つまり、「〜に相違ない」は論理的・客観的に事実を断定する表現、
「〜に他ならない」は感情や信念を込めて本質を強調する表現です。
どちらもフォーマルな場面で使われますが、文の目的によって使い分けることが大切です。
まとめ
| 表現 | 意味 | 用途 |
|---|---|---|
| 〜に相違ない | きっとそうだと確信して判断する | 確信・断定の推量 |
| 〜に他ならない | それ以外の理由ではないことを強調する | 原因・本質の限定 |
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