JLPT N2文法 -「~ばかりだ」と 「~一方だ」の違い

目次
1. 「〜ばかりだ」と「〜一方だ」の違い
2. 〜ばかりだ
3. 〜一方だ
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q:「〜ばかりだ」と「〜一方だ」の違いはなんですか?
A: どちらも「変化が続く」ことを表しますが、以下のような違いがあります。
| 変化の方向 | ニュアンス | 文体 | |
|---|---|---|---|
| 〜ばかりだ | 悪い方向が多い | ネガティブ(悪化・増加など) | 話し言葉で使うことが多い |
| 〜一方だ | 良い方向・悪い方向どちらもOK | 客観的・中立的 | 書き言葉で使うことが多い |
〜ばかりだ (JLPT N2)
[意味]
ある状態や行動が悪い方向に変化し続ける様子を表す
[ルール]
[V] 動詞辞書形+ばかりだ
*動詞は変化動詞(増える・減る/上がる・下がる/〜ていく/〜くなる/〜になる など)
この表現は特に悪化や問題の増加など、望ましくない変化を示す場合に用いられることが多く、ネガティブな意味合いで使用します。話し言葉で使われることが多いです。
[例]
ガソリンの値段は上がるばかりです。
The price of gasoline only keeps going up.
⇒「ガソリンがどんどん高くなる」という悪い変化です。
薬を飲んでいるのに、症状はひどくなるばかりです。
Despite taking the medicine, my symptoms are only getting worse.
⇒「症状がどんどんひどくなる」という悪い変化です。
30代になってから、体重が増えるばかりです。
Ever since I turned 30, my weight just keeps increasing.
人手不足で、仕事は増えるばかりだよ。
Because we’re short-staffed, the amount of work just keeps increasing.
〜一方だ (JLPT N2)
[意味]
ある状態や行動が一定の方向に向かって変化し続ける様子を表す
[ルール]
[V] 動詞辞書形+一方だ
[N] 名詞の+一方だ
*動詞は変化動詞(増える・減る/上がる・下がる/〜ていく/〜くなる/〜になる など)
多くの場合、増加や向上、悪化など、変化の傾向を強調する際に用いられ、ポジティブな意味合いでもネガティブな意味合いでも使用できます。書き言葉で使われることが多いです。
[例]
日本の人口は減る一方です。
Japan’s population is continuously decreasing.
⇒「人口が減る」という良くない方向への変化です。
このホテルの利用者は増加の一方です。
The number of users of this hotel is only increasing.
⇒「ホテルに泊まる人が増える」のは良い方向への変化です。
この地域では、過疎化が進む一方です。
Depopulation in this area keeps progressing.
ネットショッピングを利用する人は増える一方です。
The number of people using online shopping keeps growing.
比べてみよう
[例①]
◯ 経済は悪化するばかりです。
The economy is only going to get worse.
◯ 経済は悪化する一方です。
The economy is only going to get worse.
⇒ どちらも変化を表しており、正しいです。
[例②]
× 売り上げは上がるばかりです。
◯ 売り上げは上がる一方です。
Sales are only going up.
⇒「売り上げが上がる」は良い方向への変化なので、「〜ばかりだ」は使えません。
[注意しよう]
「〜ばかりだ」も「〜一方だ」も、変化を表す文法です。
そのため、「変化している様子」を表す動詞といっしょに使います。しかし、状態を表す言葉とはいっしょに使えません。
× 多いばかりです
× 多い一方です
*「多い」は状態を表しているので、どちらも間違いです。
◯ 多くなるばかりです
◯ 多くなる一方です
*「多くなる」は変化を表しているので、どちらも正しいです。
*「ばかりだ」「一方だ」を使うときは、 動詞が「〜になる」「〜ていく」「〜てくる」「〜上がる」「〜減る」など、 “変化を表す動詞”になっているかをチェックしましょう。
まとめ
[〜ばかりだ]
- 物事の状況が悪い方向に変化し続けていることを表す。
- 望ましくない変化や悪化を述べるときに用いられる。
- 話し言葉でよく使われる。
[〜一方だ]
- 物事の状況が一つの方向に変化し続けていることを表す。
- 良い方向・悪い方向どちらの変化にも使うことができる。
- 書き言葉でよく使われる。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. 一方
日本に来る旅行者の数は増える一方です。
The number of travelers coming to Japan continues to increase.
*「ばかり」はいいことには使えません。 (話者が日本に旅行者が来ることをよく思っていない場合は、「ばかりだ」を使うことも表現も可能です)
A. 一方
会社の業績がいいので、給料は上がる一方です。
With the company’s performance doing well, salaries are only going up.
*「上がる」は良い変化を表しているため、「ばかりだ」は不自然で、「一方だ」を使うことで客観的に「増加し続けている」様子を表せます。
A. どちらでもいい
増税で生活は苦しくなるばかりです。
増税で生活は苦しくなる一方です。
Due to the consumption tax hike, life is becoming more difficult. *どちらでも使えますが、「ばかりだ」は話し
手の実感や感情を強く表し、「一方だ」はやや書き
言葉的で客観的な印象になります。
A. 一方
薬を変えてから、体調は良くなる一方です。
Ever since changing my medication, my physical condition has only improved.
*「ばかり」はいいことには使えませんので、「一方だ」がふさわしいです。
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