日本語と英語の「品詞」はどう違う?共通点と違いを解説①

目次
1. 日本語と英語の「品詞」はどう違う?
2. 共通する品詞
3. 動詞の違い
4. 形容詞(い形容詞)の違い
5. 英語にしかないもの
6. まとめ
7. 関連記事
8. コメント
Q: 日本語の品詞の種類で、英語と共通するもの・しないものはありますか?
A: 日本語と英語は文法の仕組みそのものが異なるため、一部の品詞は共通していますが、完全には対応しないものもあります。
この記事では、両言語に共通する品詞と、英語にしかない品詞を取り上げながら、それぞれの違いを具体的に見ていきます。
| ①共通する品詞 | 名詞、動詞、形容詞(い形容詞)、副詞、代名詞、接続詞、感動詞 |
| ②英語にしかない品詞 | 冠詞、名詞の複数形語尾 |
| ③日本語にしかない品詞 | 助詞、助動詞、連体詞、形容動詞(な形容詞) |
共通する品詞
基本的に、日本語と英語のどちらにも共通する品詞は以下の通りです。
両言語でほぼ同じような働きを持っています。
| 品詞(日本語/英語) | 説明・例 |
|---|---|
| 名詞/noun | 人・物・場所などを表す。 子供・本・学校 など |
| 副詞/adverb | 動詞・形容詞を修飾する。 とても・ゆっくり・まっすぐ など |
| 代名詞/pronoun | 名詞の代わりに使う。 彼・これ・その など |
| 接続詞/conjunction | 文や語をつなぐ。 そして・それから・でも など |
| 感動詞/interjection | 感情を表す。 えー!・あっ・へぇ など |
| 動詞/verb | 動作・状態を表す。 食べる・飲む・ある・行く など |
| 形容詞(い形容詞)/adjective | 性質や状態を表す。 大きい・良い・すごい など |
動詞の違い
動詞は日本語と英語のどちらにも存在する共通の品詞ですが、その仕組みには大きな違いがあります。
最大の違いは「活用」です。日本語の動詞は文の意味や時制、丁寧さなどによって形が変化しますが、英語にはこのような体系的な「活用」はありません。
| 国語用語(日本語学習者 用語) | 例(聞く) |
|---|---|
| ① 未然(ない形) | 聞かない |
| ② 連用(た形・ます形) | 聞いた・聞きます |
| ③ 終止(辞書形) | 聞く |
| ④ 連体 | ー |
| ⑤ 仮定(条件形) | 聞けば |
| ⑥ 命令(命令形) | 聞け |
[例]
話をよく聞け!
Listen carefully!
⇒ 命令や指示を伝えるとき、英語のように動詞そのまま(Listen)を使うのではなく、「聞く」を命令形「聞け」に活用させます。
春になると、さくらが咲きます。
When spring comes, the cherry blossoms bloom.
この本は来週、返さないといけません。
I have to return this book next week.
このように、日本語の動詞は文中での役割によって形を変える点が、英語との大きな違いです。
形容詞(い形容詞)の違い
動詞と同様に、日本語では形容詞そのものが文の中で変化(活用)します。
一方、英語では形容詞は基本的に形を変えないため、この点が大きな違いです。
| 国語用語(日本語学習者 用語) | 例(あつい) |
|---|---|
| ① 未然(ない形) | ー |
| ② 連用(た形・ない形) | あつかった/あつくない |
| ③ 終止(辞書形) | あつい |
| ④ 連体 | あつい+名詞 |
| ⑤ 仮定(条件形) | あつければ |
| ⑥ 命令(命令形) | ― |
[例]
きのうはとても暑かったですね。
It was very hot yesterday, wasn’t it?
あの車はとてもかっこいいです。
That car is really cool.
もっと安ければ、このスマホを買いたいです。
If it were cheaper, I’d like to buy this smartphone.
このように、日本語の形容詞は「時制」や「条件」などに合わせて形が変わるのが特徴です。
英語にしかないもの
日本語には、英語のような 「冠詞」 や 「名詞の複数形語尾」 が存在しません。
以下では、それぞれの違いを見ていきましょう。
■ 冠詞(articles)について
英語では、名詞の前に 一般的なもの を示す a / an、または 特定のもの を示す the をつけます。
一方、日本語では名詞の前に何もつけずに表現します。
ただし、すでに話題に出たものや特定のものを指したい場合は、「これ・この」「それ・その」「あれ・あの」「どれ・どの」 などの指示語を使って区別します。
[例]
あの電車に乗ろう。
Let’s take that train.
A:来月から新しいマネージャーになるらしいよ。
B:それ、わたしも聞いたよ。
A: I heard there’s going to be a new manager starting next month.
B: Yeah, I heard that too.
また、英語では the moon や the president のように「唯一のもの」にも冠詞をつけますが、日本語ではそのまま名詞を使います。
[例]
Astronauts have walked on the moon.
⇒ 宇宙飛行士は月面を歩いたことがあります。
The president signed the new law last week.
⇒ 大統領は先週、新しい法律に署名しました。
■ 名詞の複数形語尾(plural suffix)について
日本語では、名詞そのものの形は 単数・複数で変化しません。
つまり、「ねこが一匹」でも「ねこが数匹」でも、単語はそのまま「ねこ」です。
また、英語の cats に相当するような「複数形語尾(s)」はなく、動物に対して「達」をつけることもできません。
[例]
あそこにかわいい子ねこがいるよ。
There’s a cute kitten over there.
⇒ 「子ねこ」が一匹でも数匹でも、単語は変わりません。
複数を表したい場合には、助数詞(匹・人・枚など)や数量を表す言葉(たくさん・いくつか など)を使います。
[例]
あそこに子ねこが3匹いるよ。
There are three kittens over there.
今年は新入社員がたくさん入社しました。
Many new employees joined the company this year.

なぜ「彼たち」とは言わないのか?
日本語の複数表現
まとめ
[日本語と英語に共通する品詞]
- 共通する品詞は、名詞・動詞・形容詞・副詞・代名詞・接続詞・感動詞の7つ。
- ただし、日本語の動詞や形容詞には「活用」があり、英語にはこの仕組みがない。
[英語にしかないもの]
- 日本語には、英語のような「冠詞」や「名詞の複数形語尾」が存在しない。
- 日本語で複数を表す場合、「〜たち」のように名詞を変化させることは少なく、数詞(3匹・5人など)や副詞(たくさん・いくつかなど)を使って表現する。
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