足を洗う?足が棒になる?“足”にまつわる慣用句9選

目次
1. 「足」を使った慣用表現
2. よく使われる表現
3. ビジネスシーンでも使える表現
4. 状態や様子を表す表現
5. まとめ
6. 関連記事
7. コメント
Q: 会社で先輩が「足が出る」と言っていて意味がわかりませんでした。他の表現もあれば知りたいです。
A: 日本語にはたくさん体の部位を使った慣用句があります。
慣用句を身につけると、表現が豊かになりおもしろさや深みが増すので、ぜひ覚えてみてください。ここでは日常でもよく使われる「足」を使った慣用句を紹介します。
よく使われる表現
[足を洗う]
直訳すれば“汚れた足を洗う”という意味ですが、この慣用句はそこから転じて、過去の悪い行いをやめて真っ当な生活に戻ることを表します。
[意味]
悪事や好ましくない仕事・生活から離れること
[例]
良くない商売から足を洗って、今では介護施設で働いています。
He gave up shady business and now works at a care facility.
彼は若い頃は借金だらけの生活をしていたけど、足を洗って今では立派な経営者になりました。
In his younger days, he was buried in debt, but after turning his life around, he became a respectable business owner.
[足を引っ張る]
誰かの足を後ろから引くように、相手の前進や成功を妨げることを意味する表現です。ビジネスやチーム活動などでもよく使われます。
[意味]
他人の前進や成功を妨げること
[例]
彼のプレーが、チームの足を引っ張っています。
His performance is holding the team back.
わたしのミスのせいで、プロジェクト全体の足を引っ張ってしまいました。
Because of my mistake, I ended up holding the entire project back.
ビジネスシーンでも使える表現
[足が出る]
予算や収入の範囲を超えて、支出が多くなることを意味します。特に会計やプロジェクト管理の場面で使われることが多い表現です。
[意味]
予算、または収入よりも出費が多くなること・赤字になること
[例]
思ったより費用がかかって、旅行の予算から足が出てしまいました。
The trip cost more than expected, and we ended up going over budget.
この施設の建設は予想以上に費用がかかって、数百万円も足が出たらしいよ。
The construction of this facility apparently cost much more than expected, resulting in a budget overrun of several million yen.
[足を運ぶ]
「行く」という動作に、わざわざ時間を割いて訪れるというニュアンスが加わった表現です。丁寧な言い回しとして、ビジネスでもよく使われます。
[意味]
わざわざ出向いたり訪問したりすること
[例]
1時間もかけて足を運んだのに、入りたかった博物館は閉館日でした。
I took the time to go all the way there, but the museum I wanted to visit was closed that day.
(客に対して)お忙しい中、足を運んでいただきありがとうございます。
Thank you very much for taking the time out of your busy schedule to come all the way here.
状態や様子を表す表現
[足が竦む]
恐怖や極度の緊張によって体がこわばり、足が動かなくなってしまう状態を表します。
[意味]
緊張や恐怖で体が硬直し、足が動かなくなること
[例]
高いビルの屋上に立ったとたん、足がすくんで一歩も動けなくなりました。
As soon as I stood on the rooftop of the tall building, my legs froze and I couldn’t take a single step.
大勢の人前でする初めてのコンサートに、緊張のあまり足がすくんでしまいました。
Before my first concert in front of a large audience, I was so nervous that my legs gave out.
[足が棒になる]
長時間立ちっぱなし、あるいは歩き続けて、足が極度に疲れる様子を表す言い回しです。
[意味]
歩きすぎや立ちすぎで、足がひどく疲れてだるく感じること
[例]
京都観光で町を一日中歩き回って、足が棒になりました。
I walked around the city all day while sightseeing in Kyoto, and my legs were completely worn out.
引っ越しの手伝いで重い物を運び続けて、足が棒になるほど疲れました。
I kept carrying heavy things while helping with the move, and I got so tired my legs felt like sticks.
[足が遠のく]
以前はよく通っていた場所に、心理的・物理的な理由から足が向かなくなる様子を表します。第三者について述べる場合は「人の足が遠のく」とも言います。
[意味]
以前よく行っていた場所に行かなくなること
[例]
両親が亡くなってから、故郷から足が遠のいてしまったなあ。
Since my parents passed away, I’ve stopped visiting my hometown.
隣の駅に大きなショッピングモールができてから、この町から人の足が遠のいています。
Ever since a big shopping mall was built at the next station, fewer and fewer people have been coming to this town.
[足が地に着かない]
地に足が着いていない=ふわふわした状態という意味から、落ち着かない様子や、現実感が伴わない言動を指します。
[意味]
① 緊張や興奮で気持ちが落ち着かないこと
② 考えや行動が浮ついていて安定感がないこと
[例]
合格の知らせを見て、嬉しくて足が地に着かない気分だった。(①)
When I saw the notice of my acceptance, I was so happy I felt like I was floating on air.
そんな足が地に着かないような意見ばかり出していたら、この会議は終わりませんよ。(②)
If we keep bringing up such unrealistic and unfocused ideas, this meeting will never end.
[足に任せる]
あえて目的を定めず、気の向くままに歩いたり行動したりする様子を表す表現です。旅先や散歩など、自由な雰囲気によく合います。
[意味]
特に目的を持たず、気の向くままに歩く・行動すること
[例]
地図も持たず足に任せて奈良の町を散歩しました。
I wandered through the streets of Nara, letting my feet guide me without even carrying a map.
旅行では予定も立てずに、足に任せるのも楽しいものです。
When traveling, it’s also fun to skip the plans and just go wherever your feet take you.
まとめ
| カテゴリー | 慣用句 | 意味 |
|---|---|---|
| よく使われる表現 | 足を洗う | 悪事や好ましくない仕事・生活から離れること |
| 足を引っ張る | 他人の前進や成功を妨げること | |
| ビジネスシーンでも使える表現 | 足が出る | 予算、または収入よりも出費が多くなること・赤字になること |
| 足を運ぶ | わざわざ出向いたり訪問したりすること | |
| 状態や様子を表す表現 | 足が竦む | 緊張や恐怖で体が硬直し、足が動かなくなること |
| 足が棒になる | 歩きすぎや立ちすぎで、足がひどく疲れてだるく感じること | |
| 足が遠のく | 以前よく行っていた場所に行かなくなること | |
| 足が地に着かない | ① 緊張や興奮で気持ちが落ち着かないこと ② 考えや行動が浮ついていて安定感がないこと | |
| 足に任せる | 特に目的を持たず、気の向くままに歩く・行動すること |
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