JLPT N0・N2文法 -「〜とか」と「〜とやら」の違い

目次
1. 「〜とか」と「〜とやら」の違い
2. 〜とか
3. 〜とやら
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q: 「〜とか」と「〜とやら」は置き換え可能ですか?
A: どちらも、人から聞いた話や情報を引用するときに使われる表現ですが、話し手がその内容をどれだけ正確に把握しているかによって使い分けられます。
〜とか (JLPT N2)
[意味]
聞いた話やうわさなど、はっきりしない情報を引用するときに使う表現
[ルール]
[V] 動詞普通形+とか
[A] い形容詞普通形+とか
[Na] な形容詞+だ+とか
[N] 名詞+だ+とか
[例]
あれ、雨が降ってきた。そういえば天気予報で雨が降るとか言ってたな。
Oh, it’s starting to rain. Come to think of it, I heard on the weather forecast that it might rain.
きのうのパーティはとても楽しかったとか。良かったですね。
I heard yesterday’s party was really fun. That’s great.
明日の会議はとても長いとか聞きましたよ。がんばってください。
I heard tomorrow’s meeting will be very long. Good luck!
ラジオで大阪のほうは大雨だったとか言ってましたけど大丈夫でしたか。
The radio said there was heavy rain in Osaka. Were you okay?
*文末の「言う」「聞く」などは省略されることが多いです。
〜とやら (JLPT N0)
[意味]
名前や内容があいまいなときに、聞いた情報を不確かに引用する表現
話し手がその情報をよく覚えていない、またはよく知らない場合に使う
[ルール]
[V] 動詞普通形+とやら
[N] 名詞+とやら
[例]
あれ、花子がいないな。あ、そういえばさっきどこかに行くとやら行ってたな。
Hanako’s not here. Oh right, she said something about going somewhere earlier.
A:「たかし、友達がうちに来たよ。」
B:「え、友達?だれ?」
A:「えーっと、山本とやら言ってたかな。」
A: “Takashi, your friend came to the house.”
B: “Huh? My friend? Who?”
A: “Umm… I think he said his name was Yamamoto or something like that.”
比べてみよう
ここでは、いずれも引用に使われる「と」「とか」「とやら」の違いについて見てみましょう。
たとえば、次のように言えます:
木村よう子という人が来ました。
木村よう子とかいう人が来ました。
木村よう子とやらいう人が来ました。
この3つのうち、話し手がその人について最もはっきり覚えているのが「と」、つぎに「とか」、最もあいまいで不確かな印象を与えるのが「とやら」です。
[〜とか]
「〜とか」は、「〜そうだ」「〜という」など他の伝聞表現に比べて、聞いた情報に対して自信がないときや、断定を避けたいときに使われます。
[例]
あれ、社長がいない。あ、そういえば今週は東京に出張とか言ってたな。
The company president isn’t here. Oh right, I think I heard something about him going on a business trip to Tokyo this week.
⇒ 社長の言葉を正確に覚えているわけではなく、うろ覚えの情報を伝えています。
[〜とやら]
「〜とやら」は、引用の「と」と、不確かさ・不明瞭さを表す「やら」が組み合わさってできた表現です。
このため、3つの中でも最も不明確な表現となり、話し手がほとんど知らない/覚えていないという気持ちが強く表れます。
また、「〜とやら」は少し古風な言い回しであり、若い世代ではあまり使われない傾向もあります。
[例]
A:どうしたんですか。
B:さっき山本さんによくわからないことを言われて。‘りーすけ’とやら言ってたんだよ。誰だろう。
A:りーすけ...それってきっとリスケジュールのことですよ。人の名前じゃないですよ。
A: What happened?
B: Yamamoto-san said something I didn’t really understand earlier. He mentioned something like “Rīsuke” or whatever. I wonder who that is.
A: “Rīsuke”… Oh, that must be “reschedule.” It’s not a person’s name.
まとめ
- 「〜とか」と「〜とやら」は、話し手が聞いた話や情報をあいまいに引用するときに使われる。
- 中でも「〜とやら」のほうが、「〜とか」より不明瞭さが強く、話し手の記憶や理解がよりあいまいであることを表す。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. とか
今日は傘を持って行ったほうがいいよ。天気予報で雨が降るとか言ってたから!
You should take an umbrella today. I heard on the weather forecast that it might rain.
*文脈にさほど曖昧さがないので「とか」がふさわしいです。
A. とやら
祖父:太郎、えーっと。きたは...とやらいう友達がきたよ。
太郎:え、きたは?あ、きっと北花田くんだよ。
Grandfather: Taro, um… someone named Kitaha… or something like that came to see you.
Taro: Huh? Kitaha? Oh, you must mean Kitahanada-kun.
*名前をよく覚えておらず、あいまいな記憶で話しているため、「とやら」が自然です。
A. とやら
田中:最近のカタカナの英語は難しいですね。会議のリストをアッジェ...アジュ...
ンタとやら言うんでしょ。
北村:ちがいますよ。それは「アジェンダ」って言うんです。
Tanaka: Katakana English is hard to understand these days. That meeting list is called… “ajje… aju…nta” or something, right?
Kitamura: No, that’s not it. It’s called “agenda.”
*正確な言葉が思い 出せず、意味もはっきりしていないので、「とやら」が適しています。
A. とか
あ、山田さん。来年から東京で働くとか。東京でも頑張ってくださいね。
Oh, Yamada-san. I heard you’re going to start working in Tokyo next year. Best of luck there!
*人づてに聞いた情報で、内容にもそれほど曖昧さがないため、「とか」がふさわしいです。
関連記事
▼メールマガジンに登録▼
日本語学習のヒントを無料で受け取ろう!








