出来事が「すぐ起こる」ときに使う文法5選①

目次
1. 出来事が「すぐ起こる」ときに使う文法5選
2. 文法比較
3. AそばからB
4. AてすぐB
5. 比べてみよう
6. まとめ
7. 関連記事
8. コメント
Q: 「〜そばから」「〜てすぐ」「〜が早いか」「〜かと思ったら」「〜とたん」の文法の違いは何ですか?
A: いずれも「ある動作が終わった直後に、次の動作が起こる」ことを表す表現ですが、それぞれにニュアンスや使い方の違いがあります。
そのうち今回は「〜そばから」と「〜てすぐ」に注目して詳しく解説します。
文法比較
まずは、全体の違いを一覧で確認しましょう。
| 表現 | 意味 | 特徴 |
|---|---|---|
| A そばから B | ~するとすぐに、また同じことが起こる | A のあとすぐに、また B(繰り返し)起こること |
| A てすぐ | ~の直後に | A のあとすぐの B(すぐ次の行動)を表す |
| A が早いか B | ~した瞬間/ほとんど同時に | A と B がほぼ同時に起こるようなニュアンスが強い |
| A かと思ったら B | ~したと思ったら | A が起きた直後に B(意外な展開)が起こる |
| A とたん(に)B | ~した直後に/~したら、その瞬間に | A が終わったのと同時に B(予期しないこと)が起きる(驚きなど) |
AそばからB (JLPT N1)
[意味]
~しても、すぐまた~する
[ルール]
[V] 動詞辞書形・た形+そばから
[例]
3歳の息子はわたしがそうじするそばから、部屋を散らかしてきます。
My 3-year-old son messes up the room right after I clean it.
用事を済ませたそばから、次の用事がでてきます。
As soon as I finish one task, another one comes up.
何度覚えようよしても、覚えたそばから忘れてしまうんです。
No matter how many times I try to memorize it, I forget it right after I’ve learned it.
「AそばからB」は、Aという動作をしても、すぐにまた同じようなBが起こることを表します。
特に、「努力や手間をかけたAが、すぐに無駄になる」という虚しさやがっかりした気持ちを含むことが多いです。
[例]
ようやくメールの返信が片づいたそばから、また新しいメールが来ました。
Just as I finally finished replying to emails, new ones came in.
テーブルを拭いたそばから、また子供が食べ物をこぼして汚します。
Right after I wiped the table, my child spilled food on it again.
⇒ せっかく終わらせたのに、またすぐに同じ状況が繰り返されることへの徒労感が表れています。
また、「覚える」「忘れる」などの記憶に関する動詞とも非常に相性がよく、覚えたことをすぐに忘れてしまう状況を表すときによく使われます。
[例]
最近は聞いたそばから、すぐに忘れてしまう。もう歳かな。
These days, I forget things right after I hear them. Maybe I’m just getting old.
勉強しても、習ったそばから忘れてしまって、なかなか上達しません。
Even when I study, I forget what I’ve just learned, so I’m not making much progress.
この表現は否定的な状況だけでなく、肯定的な場面でも使われます。
たとえば、売れ行きが早い商品や、人気のある作品が次々に広まっていく様子などにも使われます。
[例]
まさか、こんなに売れるなんて!店頭に並べるそばから、どんどん売れていっているよ。
I can’t believe it’s selling this well! It keeps selling out as soon as we put it on the shelf.
このまんが家の絵は、公開するそばから次々にダウンロードされていきます。
As soon as this manga artist’s illustrations are released, they get downloaded one after another.
⇒ 何かが次々と動いていく、勢いのある状態や注目されている様子を表すことができます。
AてすぐB (JLPT N4)
[意味]
〜した直後に〜が起こる
[ルール]
[V] 動詞て形+すぐ
[例]
買ってすぐボタンが外れました。
The button came off right after I bought it.
思ったよりつまらなかったので、少しだけ見てすぐ映画館を出ました。
It was more boring than I expected, so I left the theater shortly after watching just a bit.
ここを出てすぐ右に曲がったら、探している銀行がありますよ。
If you turn right just after leaving here, you’ll find the bank you’re looking for.
「AてすぐB」は、ある動作や出来事(A)の直後に、次の出来事(B)が起こることを表す文型です。「すぐ」は時間的・空間的に「間をおかずに」という意味で使われます。
この表現は、中立的・客観的に事実を伝えるのに適しており、話し手の感情や評価はあまり含まれません。自然な日常会話でもよく使われます。
[例]
家を出てすぐ雨が降り出しました。
I left the house, and it started raining immediately.
⇒ 家を出た直後に雨が降ったという、事実を述べています。
駅を出てすぐタクシーに乗りました。
I got into a taxi right after leaving the station.
席を立ってすぐ、名前を呼ばれました。
My name was called right after I stood up.
比べてみよう
次の例文では、どちらの表現がより自然でしょうか?
[例]
① 子供はプレゼントをもらったそばから箱を開けました。
② 子供はプレゼントをもらってすぐ箱を開けました。
正解は②「てすぐ」です。
子供がプレゼントを受け取った直後に箱を開けたという単純な時間の順序を表しており、中立的な表現として自然です。
では、次の例文はどうでしょう。
[例]
① 話を聞いたそばから、忘れるなんてどうしょうもないですね。
② 話を聞いてすぐ、忘れるなんてどうしょうもないですね。
どちらも使えますが、より感情がこもっているのは①「そばから」です。
「せっかく話したのにもう忘れたのか」といった落胆やあきれた気持ちが含まれています。
②は、単に事実を中立的に述べている印象です。
まとめ
[AたそばからB]
- Aの行動が終わっても、すぐにB(同じようなこと)が起きる、またはAがすぐに無駄になるような状況を表す。
- 「覚える・忘れる」など、記憶に関する表現と一緒によく使われ、「覚えてもすぐ忘れる」といった意味で使われる。
- 否定的な状況に使われることが多いが、人気商品や話題のコンテンツなどの連続的な動きや勢いを表す場合には、肯定的な意味でも使われる。
[AてすぐB]
- Aの行動や出来事の直後にBが起こることを表し、時間や場所の“すぐあと”という意味を持つ。
- 中立的で客観的な表現。
- 「AたそばからB」と違い、話し手の感情や評価はあまり含まれない。
関連記事
▼メールマガジンに登録▼
日本語学習のヒントを無料で受け取ろう!








