JLPT N1・N3語彙 -「怠ける」と「怠る」の違い

目次
1. 「怠ける」と「怠る」の違い
2. 怠ける
3. 怠る
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q: 「怠ける」と「怠る」の違いは何ですか?
A: どちらも「すべきことをしない」という点では共通していますが、「怠ける」は感情的なサボり、「怠る」は義務を果たさないことです。
怠ける (JLPT N3)
[意味]
行うべきことをしないこと
働く・努力することを放棄して取り組もうとしない様子
[例]
最近は勉強を怠けています。
I haven’t been studying recently.
仕事を怠けているのがバレて、先輩に怒られました。
I was caught slacking off at work and got scolded by my senior.
「怠ける」は感情的な要因(やる気が出ない・めんどうくさいなど)によって、日常的に物事をサボるときに使われる言葉です。話し言葉としてカジュアルに使われます。
[例]
毎日怠けているうちに、成績が落ちてしまいました。
While I kept being lazy every day, my grades went down.
若いときは宿題を怠けてゲームばかりしていました。
When I was young, I skipped my homework and just played games.
[関連語]
・怠け癖:怠けることが習慣になっている状態。
[例] 一度怠け癖がつくと、なかなか直せませんよ。
Once you get into the habit of being lazy, it’s hard to fix.
・怠け者:働いたり努力したりしようとせず、いつも怠けている人。
[例] あんなに怠け者だった生徒が、今では立派な経営者になって驚きました。
I was surprised that the student who used to be so lazy has now become a successful business owner.
[類語]
・サボる:学生言葉・若者言葉として使われる、より口語的で軽い表現。
[例] 授業をサボって、近くの公園で遊びました。
I skipped class and played in a nearby park.
・だらける:けじめなく気が緩んだ状態。怠けるよりも受動的な印象。
[例] だらけてばかりいると、周りにどんどん追い抜かれていくよ。
If you keep being lazy, others will keep passing you by.
怠る (JLPT N1)
[意味]
① 行うべき義務や業務をしないこと
② 注意や努力を怠って油断すること、気が緩むこと
[よく一緒に使う言葉]
報告・連絡・職務・任務・注意・努力・警戒 など
[例]
報告を怠ることは許されません。(①)
Failing to report will not be allowed.
注意を怠らなければ、このようなミスは起きなかったはずです。(②)
If you hadn’t neglected to be careful, this kind of mistake wouldn’t have happened.
「怠る」は「怠ける」とは異なり、個人のやる気の有無ではなく、果たすべき義務や責任を履行しないことを指すフォーマルな表現です。社会的・組織的な場面で使われることが多く、ビジネスや公的な文章にも適しています。
[例]
お客様への対応を怠ると、大きなクレームにつながります。
If you neglect to respond to customers properly, it can lead to serious complaints.
安全確認を怠ったため、大きな事故が起きてしまいました。
Because safety checks were neglected, a major accident happened.
一人の社員が任務を怠ったせいで、プロジェクトが大幅に遅れてしまいました。
Because one employee neglected their duty, the project was greatly delayed.
また、「注意」「努力」「警戒」などとセットで使うときは、油断して気が緩んでいたというニュアンスが強調されます。
[例]
注意を怠ると、そのうち事故が起きますよ。
If you neglect to be careful, an accident will happen sooner or later.
少しずつでも日々の努力を怠ってはいけません。
Even little by little, you must not stop making effort every day.
比べてみよう
次の文では、どちらの表現がふさわしいでしょうか。
[例]
① アルバイトを怠けてくびになりました。
② アルバイトを怠ってくびになりました。
正解は①です。
ここでは、本人にやる気がなく、サボっていたことが原因で解雇された状況を表しており、「怠ける」が適切です。感情的な理由で行動を避けていたことが伝わります。
では、次の例文では、どのような意味の違いがあるでしょうか。
[例]
① 練習を怠けて、コーチに叱られました。
② 練習を怠って、コーチに叱られました。
①は、本人の気持ちやモチベーションの低さから練習をさぼったというニュアンスです。
②は、練習という義務や役割を果たさなかったという意味合いが強く、ややフォーマルで責任的な響きを持ちます。
このように、「怠ける」は感情的・自発的なサボり、「怠る」は義務や責任を果たさないことという違いがあります。
状況や文脈に応じて、適切に使い分けましょう。
まとめ
[怠ける]
- 日常的によく使われる言葉で、やる気が出ない・めんどうくさいといった個人の感情により、行動を避ける様子を表す。
[怠る]
- フォーマルな表現で、① 自分に課せられた義務や責任を果たさないこと、② 「注意」「警戒」「努力」などと一緒に使うと、油断や気の緩みといった意味を持つ。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. 怠った
業務連絡を怠ったことで、大きなトラブルが起きました。
A big problem happened because someone failed to give a work-related message.
*業務上の義務を果たさなかったため、「怠る」が適切です。
A. 怠けて
息子は受験生なのに、勉強を怠けて遊んでばかりいます。
Even though he’s a student preparing for exams, he keeps being lazy and just plays.
*やる気が出ない様子を表しているので「怠ける」がふさわしいです。
A. 怠ら
もし安全確認を怠らなければ、事故は防げたはずです。
If they hadn’t skipped the safety check, the accident could have been avoided.
*確認という義務を果たさなかったという意味なので「怠る」が正解です。
A. 怠ける
すぐに怠ける癖がつくと、良くないですよ。
If you get into the habit of being lazy, it’s not good.
*習慣的にやる気を出さず行動しないことを表すので「怠ける」が自然です。
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