JLPT N3・N4語彙 – 「やっと」「ついに」「とうとう」の違い

目次
1. 「やっと」「ついに」「とうとう」の違い
2. やっと
3. ついに
4. とうとう
5. 比べてみよう
6. まとめ
7. 関連記事
8. コメント
Q: 「やっと」「ついに」「とうとう」の違いを教えてください。
A:「やっと」「ついに」「とうとう」は、いずれも“長い時間や過程のあとで起きたこと”を表す副詞ですが、使い方やニュアンスに違いがあります。
それぞれの違いを理解すると、気持ちや状況に合った自然な表現ができるようになります。
やっと (JLPT N4)
[意味]
長い時間や多くの努力を経て、ついに望んでいた結果が出たり、物事が実現したときに使われる。
[よく使われる文末表現]
できた、終わった、来た、叶った など
[例]
やっとレポートを書き終えました。
I finally finished writing the report.
ずっと探していた本をやっと見つけたよ!
I finally found the book I had been looking for all this time!
遅れていた電車がやっと来ました。
The delayed train finally arrived.
この1年間、毎日8時間勉強して、やっとN1に受かりました。
I studied 8 hours a day for the past year, and I finally passed the N1.
基本的に良い結果に対して使われ、長く待ち続けた末に、ついにそれが実現したという達成感や安心感、嬉しさなど、話し手のポジティブな感情を含んでいます。
[例]
大きなプロジェクトがやっと終わりそうです。
It looks like the big project is finally coming to an end.
やっと夢が叶いそうだ!
My dream is finally about to come true!
〜ついに (JLPT N3)
[意味]
長い時間や過程を経て、最終的に重要な結果や出来事が起きることを表す。
[例]
ついに新製品の発売が決まりました。
The launch of the new product was finally decided.
彼はついに社長になりました。
He finally became the company president.
ついに戦争が始まってしまいました。
War has finally broken out.
「ついに」は、「やっと」とは異なり、良い結果にも悪い結果にも使えるのが特徴です。
また、その出来事が長い時間をかけた末にたどり着いた重要な結果であるときによく使われます。
[例]
(良い結果)
長い時間がかかりましたが、ついにプロジェクトが始動することになりました。
It took a long time, but the project finally got underway.
何度もAチームに負け続けていましたが、ついに勝つことができました。
Although we kept losing to Team A many times, we finally managed to win.
(悪い結果)
長引く経営不振の末、ついに会社は倒産してしまいました。
After prolonged financial difficulties, the company finally went bankrupt.
長年放置されていた古城が、ついに崩れ始めました。
The old castle, which had been neglected for many years, finally began to collapse.
さらに、「ついに」は否定文にも使えるという特徴があります。
この場合、「実現しなかった」「叶わなかった」といった残念な結果を強調します。
[例]
母は長い闘病の末、ついに帰ってくることはありませんでした。
After a long battle with illness, my mother never came back in the end.
作者が亡くなってしまい、この作品はついに完成することはありませんでした。
The author passed away, and this work was never completed in the end.
とうとう (JLPT N4)
[意味]
① 予想していたことがついに現実になること
② 避けようとしていた出来事が、結局起きてしまうこと
[例]
とうとう大規模なリストラが始まったみたいですね。(①)
It looks like a large-scale restructuring has finally begun.
最近、様子がおかしいと思っていたが、とうとうパソコンが壊れてしまったよ。(①)
I had been feeling something was off recently, and sure enough, my computer finally broke down.
とうとうお別れの日が来てしまいました。(②)
The day of our farewell has finally come.
あと数時間は降らないと思っていたのに、とうとう雨が降り出しました。(②)
I thought it wouldn’t rain for a few more hours, but in the end, it finally started raining.
この表現は、特に望ましくない結果や残念な出来事に使われることが多いです。
文脈によってニュアンスは多少異なりますが、「避けようとしても避けられなかった結果」という点が共通しており、話し手のあきらめや落胆の気持ちが込められています。
[例]
スマホのバッテリーがどんどん減って、とうとう電源が切れてしまいました。(①)
The smartphone battery kept draining, and eventually, it finally died.
二人はけんかばかりしていたが、とうとう離婚することになりました。(②)
The two of them kept arguing, and in the end, they finally ended up getting divorced.
比べてみよう
次の文では、それぞれの表現によってどのようなニュアンスの違いがあるのでしょうか。
[例①]
やっと/ついに/とうとう 電車が来た。
◯ やっと電車が来た。
⇒ 長い間待っていた電車がようやく来たという、待ち望んでいたことの実現に対する喜びや安堵を表す最も自然な言い方です。
× ついに電車が来た。
⇒ 電車が来るまでに長い過程やドラマがあったわけではなく、結果としても特別に重要ではないため、不自然に感じられます。
× とうとう電車が来た。
⇒ 予期していた事態がようやく起きたというニュアンスですが、電車が来るという事実に対して「避けられなかった結果」という重さは合わないため、不適切です。
[例②]
やっと/ついに/とうとう 病気が悪化した。
× やっと病気が悪化した。
⇒ 「やっと」は良い結果に使われることが多く、悪化という文脈には不適切です。
◯ ついに病気が悪化した。
⇒ これまでは比較的安定していた病状が、時間をかけてついに深刻化したという意味合いで使えます。経過を重視した表現です。
◯ とうとう病気が悪化した。
⇒ 悪化することをある程度予期していたという含みがあり、残念な気持ちやあきらめのニュアンスを伴う表現です。
まとめ
| 意味 | 結果 | ポイント | |
|---|---|---|---|
| やっと | 長い時間や労力をかけたあとで、ようやく結果が出たり実現したりすること | 肯定的 | 話し手の気持ち:喜び・安堵感がある |
| ついに | 長い過程の末に、最終的に重要な結果が出ること | 肯定的・否定的 | 結果に注目:感動すること、大きな出来事に使われる |
| とうとう | ① 予期していたことがついに起こること ② 避けられない出来事が実際に起きること | 否定的 | 話し手の気持ち:あきらめ・残念・ネガティブな感情を含む |
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