JLPT N3文法 -「〜向き」と「〜向け」の違い

目次
1. 「〜向き」と「〜向け」の違い
2. 〜向き
3. 〜向け
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. 関連記事
7. コメント
Q: 「学生向き」と「学生向け」は違いますか?
A: どちらも似た意味を持ちますが、文法的な特徴やニュアンスに違いがあります。それぞれの意味と使い方を見てみましょう。
〜向き(に) (JLPT N3)
[意味]
〜にちょうどよい・適している
[ルール]
[N] 名詞 + 向きに
[例]
これは子ども向きの服ですね。
This is clothing that’s just right for children.
この映画は話が複雑だから、子どもよりも大人向きだね。
This movie has a complicated story, so it’s more suitable for adults than for children.
この服は綿100%だから、夏向きだね。
This outfit is made of 100% cotton, so it’s perfect for summer.
話し手がある物事を見て、「その性質や特徴が、ある人や時期にちょうど合っている・適している」と感じたときに使われる表現です。
「〜にとって使いやすい」「〜にとってちょうどいい」と考えると分かりやすくなります。
[例]
A:このアルバイト、いいね。夕方から働けて、週末働ける人を募集してるって。
B:いいね。学生向きだね。
A: This part-time job looks good. You can work in the evenings, and they’re looking for people who can work on weekends.
B: Yeah, it seems suitable for students.
⇒ 時間帯や曜日の条件が、学生にとって働きやすく、ちょうど合っているという意味です。
あの高級マンションは、家賃が高そうだから、お金持ち向きに作られたんだろうね。
That luxury apartment probably has high rent, so it was likely designed for wealthy people.
このジャケットは中に綿が入っていて温かそうだから、冬向きだね。
This jacket is filled with cotton and looks warm, so it’s perfect for winter.
〜向け(に) (JLPT N3)
[意味]
〜のために/〜を対象にして
[ルール]
[N] 名詞 + 向けに
[例]
これは小さい子ども向けに作られたおもちゃです。
This toy was made for small children.
このセミナーは初心者向けに、内容がとてもわかりやすくなっています。
This seminar is very easy to understand for beginners.
この翻訳機は、英語ができない人向けに開発されました。
This translation device was developed for people who cannot speak English.
「〜向けに」は、あるものが特定の人や目的に合わせて意図的に作られていることを表します。
[例]
A:このセミナーは誰でも参加できますか?
B:これは、まだ働いたことがない学生向けなんです。学生を対象に開催しています。
A: Can anyone join this seminar?
B: This is intended for students who have never worked before. It’s held specifically for students.
⇒ 対象者を「学生」に限定していることを示しています。
最近は外国人も泊まりやすいように、外国人向けのホテルが増えてきました。
Recently, more hotels for foreign visitors have been built to make it easier for them to stay.
このクリームは、肌が弱い人向けに開発されたものです。
This cream was developed for people with sensitive skin.
比べてみよう
では、「向き」と「向け」、どちらがふさわしいかを考えてみましょう。
[例①]
A:この日本語のクラス、参加したいけど難しいかな?
B:ここに「日常会話がわかればいい」って書いてあるから、
① 初心者向きだと思うよ。
② 初心者向けだと思うよ。
正解は①です。
この文では、「思う」という話し手の判断に基づいているため、性質や特徴が初心者に合っていることを表す「向き」が自然です。
[例②]
A:今回の新商品、とても人気ですね。
B:そうなんです。ターゲットを女性にして、
① 特に若い女性向きに作った商品なんですよ。
② 特に若い女性向けに作った商品なんですよ。
正解は②です。
「若い女性のために意図的に作られた」という意味なので、「向け」が適切です。
「向け」は、特定の対象を意識して作られたことを表します。
まとめ
[〜向きに]
- 話し手が物の性質や特徴を見て、ある人や時期にちょうど合っている・適していると判断したときに使う。
- 話し手の主観的な評価を含む。
[〜向けに]
- 特定の人や目的を意識して意図的に作られたものであることを表す。
- 対象や目的が明確で、計画性がある。
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