ビジネス日本語 – ビジネスでよく使われる慣用句①

目次
1. ビジネスシーンでよく使われる慣用句
2. あることをリセットした状態にすることを表すもの
3. 強い意思を表すもの
4. 交渉や判断をする際に使う表現
5. まとめ
6. 関連記事
7. コメント
Q: ビジネスシーンでよく使われる慣用句はありますか?
A: 日本のビジネスシーンでは、直接的な表現を避け、慣用句を使って伝えることがよくあります。
ここでは、特によく使われる慣用句をいくつか紹介します。
あることをリセットした状態にすることを表すもの
[水に流す]
「今回のトラブルは忘れましょう」と直接言うこともできますが、ビジネスシーンでは「水に流す」という表現がよく使われます。
[意味]
相手との間に生じた失敗やトラブルをなかったことにする。
[由来]
汚れや詰まり(失敗やトラブル)を水で洗い流し、きれいな状態にすることから。
[例]
今回の件は水に流して、次の計画の話を進めましょう。
Let’s put this matter behind us and move forward with the next plan.
誰にでも失敗はある。この件は水に流そう。
Everyone makes mistakes. Let’s let this one go.
[白紙に戻す]
一度決まった計画や議論を撤回する際に使われる表現です。
[意味]
ある状態の価値をなくす、無効にする、なかったことにする。
[由来]
「白紙」は何も書かれていない白い紙を指し、元の状態に戻ることを表す。
[例]
残念ですが、今回の話は白紙に戻させていただけませんか。
Unfortunately, could we void this discussion and return it to square one?
せっかく途中まで進んでいた計画が白紙に戻ってしまった。
The plan had been progressing well, but it ended up being scrapped.
強い意思を表すもの
「決して忘れない」ことを表す際に、次のような表現が使われます。
[肝に銘じる]
[意味]
重要なことを決して忘れないように、深く心に刻み込むこと。
[由来]
「肝」は、人間の臓器の中で心や魂に関わる場所とされており、そこに刻むことで「決して忘れない」という意味を持つ。
[例]
ご指導いただいたことを肝に銘じて働きます。
I will take to heart the guidance you have given me and work diligently.
今回の失敗を肝に銘じて、二度と起こらないように努めます。
I will take this failure to heart and strive to ensure it never happens again.
あることに対して覚悟を決める場合には、次の表現が使われます。特に困難な状況や重要な決断を迫られたときに用いられます。
[腹を括る]
[意味]
覚悟を決め、ある選択に対して強い決意を固めること。
[由来]
戦場に向かう武士が鎧や着物の帯を締め直し、戦う覚悟を決める様子から。
[例]
今回のプロジェクトは、腹を括って挑戦します。
I will brace myself and take on this project with determination.
この仕事を引き受けた以上、腹を括ります。
Since I have taken on this job, I will brace myself and see it through.
交渉や判断をする際に使う表現
[手を打つ]
[意味]
問題を解決するための対策を講じること。
[由来]
囲碁や将棋で次の一手を指すことから、適切な対応を取る意味へと派生した。
[例]
問題が大きくなる前に、早めに手を打つ必要があります。
We need to take action early before the problem gets bigger.
競合他社が新製品を発表する前に、こちらも手を打たなければなりません。
We must take action before our competitors launch their new product.
[足元を見る]
[意味]
相手の弱みにつけ込み、有利な条件を引き出そうとすること。
[由来]
旅人が急いでいるときに馬のレンタル料金を釣り上げるような商人の行動から生まれた。
[例]
取引先に足元を見られないように、交渉の準備をしっかりしておきましょう。
Let’s thoroughly prepare for the negotiation to ensure that our business partner does not take advantage of our weakness.
相手の足元を見るような値引き交渉は、長期的な関係には逆効果です。
Price negotiations that exploit the other party’s weaknesses can have a negative impact on long-term relationships.
まとめ
ビジネスシーンでは、直接的な表現を避け、慣用句を使うことで、より円滑なコミュニケーションを図ることができます。場面に応じて適切に使い分けましょう。
- 水に流す:失敗やトラブルをなかったことにする。
- 白紙に戻す:決まっていた計画や話をなかったことにする。
- 肝に銘じる:重要なことを忘れずに心に刻む。
- 腹を括る:覚悟を決めて挑む。
- 手を打つ:問題解決のための対策を講じる。
- 足元を見る:相手の弱みに付け込み、有利な条件を引き出す。








