JLPT N3文法 – 「〜はずがない」と「〜わけがない」の違い

目次
1. 「〜はずがない」と「〜わけがない」の違い
2. 〜はずがない
3. 〜わけがない
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. 関連記事
7. コメント
Q: 「〜はずがない」と「〜わけがない」は置き換え可能ですか?
A: どちらも「絶対に〜ではない」「そんな可能性はない」という強い否定を表しますが、ニュアンスには違いがあります。
〜はずがない (JLPT N3)
[意味]
何らかの根拠に基づいて、「~はあり得ない」という強い否定を表す
[ルール]
[V] 動詞普通形+はずがない
[A] い形容詞+はずがない
[Na] な形容詞+はずがない/な形容詞+である+はずがない
[N] 名詞+の+はずがない/名詞+である+はずがない
[例]
まだ3歳なのに一人で遠くまで行けるはずがないよ。
He is only three years old. There is no way he can go far alone.
あの有名な監督が作った映画なんだ。つまらないはずがない。
That movie was made by a famous director. It cannot be boring.
子供の頃から英会話を習っているんだから、英語が下手なはずがないと思います。
He has studied English conversation since he was a child, so I think he cannot be bad at English.
社長は出張中だよ。似ているけど、あの人が社長であるはずがないよ。
The president is on a business trip now. He looks similar, but that person cannot be the president.
「はずがない」は、ある事実や状況を根拠に、常識的・客観的に考えて「その可能性はない」と断定するときに使います。
つまり、話し手の感情よりも「状況から見てあり得ない」という理屈に基づいた否定表現です。
[例]
全然勉強していないんだから、合格するはずがないです。
He did not study at all, so there is no way he will pass.
こんなに安い値段で、本物のダイヤモンドのはずがないよ。
At such a cheap price, it cannot be a real diamond.
彼がそんなこと言うはずがないよ。
He cannot say such a thing.
〜わけがない (JLPT N3)
[意味]
理由や根拠から判断して、「~はあり得ない」「~するはずがない」と断定する表現
[ルール]
[V] 動詞普通形+わけがない
[A] い形容詞普通形+わけがない
[Na] な形容詞+わけがない/な形容詞+である+わけがない
[N] 名詞+の+わけがない/名詞+である+わけがない
[例]
こんな難しい問題、できるわけがないよ。
There’s no way I can solve such a difficult problem.
A:これ、あまりおいしくないよ。
B:え、ちゃんと分量を量って作ったし、まずいわけがないよ。…あ、塩と砂糖を間違えてた!
A: This doesn’t taste very good.
B:What? I measured the ingredients properly when I cooked, so there’s no way it tastes bad. …Oh no, I mixed up the salt and sugar!
「わけがない」は、ある事実をもとに、主観的で話し手の否定的な強い感情が込められます。
[例]
彼が約束を忘れるわけがないよ。
He couldn’t possibly forget the promise.
こんな高価なものを買えるわけがないです。
There’s no way I can afford something this expensive.
比べてみよう
「はずがない」と「わけがない」は置き換えが可能とされていますが、実際には話し手の心情や視点にわずかな違いがあり、自然と使い分けられています。
以下の( )に注目して、話し手の気持ちを考えてみましょう。
[例]
A:太郎君、来ないね。忘れてるのかな。
B:①(時間やルールに厳しいから)約束を忘れるはずがないよ。
②(友達思いな太郎君が)約束を忘れるわけがないよ。
①「はずがない」は、太郎君の習慣や性格などの客観的な事実を根拠にして、「そんな可能性はないだろう」と冷静に判断しています。
②「わけがない」は、太郎君への信頼や思いをもとに、「そんなことはあり得ない」と話し手が強く主張しています。
つまり、
はずがない → 客観的な根拠をもとにした判断
わけがない → 話し手の主観や信頼感を込めた断定
このように、似ている表現でもニュアンスに違いがあります。
まとめ
[〜はずがない]
- ある事実をもとに、常識的・客観的に考えて「その可能性はない」と判断するときに使う。
- 根拠に基づいた冷静な推論のニュアンスが強い。
[〜わけがない]
- ある事実をもとにしながらも、主観的で話し手の強い感情が込められる。
- 特に人や物への「信頼感」や「確信」が背景にあり、「そんなことはあり得ない」と感情的に否定するときに使う。
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