JLPT N1・N3文法 「〜たり〜たり」と「〜つ〜つ」の違い

目次
1. 「〜たり〜たり」と「〜つ〜つ」の違い
2. 〜たり〜たり
3. 〜つ〜つ
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q: 「〜たり〜たり」と「〜つ〜つ」の違いは何ですか?
A: どちらも繰り返しや対になった動作を表しますが、用法や文体、意味には明確な違いがあります。
~たり~たり (JLPT N3)
[意味]
反対の動詞や、能動態+受動態を組み合わせて、同じ動作が繰り返されることを表す
[ルール]
[V]動詞た形+り+動詞た形+り+する(対立する動詞・能動態+受動態)
[A,Na]い/な形容詞た形+り い/な形容詞た形+り+する
[例]
ねこが部屋を行ったり来たりしています。(反対を表す動詞)
The cat goes back and forth in the room.
最近、暑かったり寒かったりします。(反対を表す形容詞)
Recently, it’s sometimes hot and sometimes cold.
満員電車では押したり押されたりして大変です。(能動態+受動態)
On a crowded train, people push and get pushed, so it’s tough.
「~たり~たり」は、反対の意味をもつ動詞や、1つの動詞の能動態と受動態を組み合わせて、その動作が繰り返されることを表します。使用できる動詞にほとんど制限がなく、書き言葉・話し言葉のどちらでも広く使われます。
[例]
ドアを開けたり閉めたりしないでください。
Please don’t keep opening and closing the door.
立ったり座ったりするのも、いい運動です。
Standing up and sitting down again and again is also good exercise.
~つ~つ (JLPT N1)
[意味]
反対の動詞や、能動態+受動態を組み合わせて、動作が繰り返し行われることを表す
[ルール]
[V] 動詞語幹+つ+動詞語幹+つ(対立する動詞・能動態+受動態)
[よく使われる動詞の組み合わせ]
(反対の動詞)行く・戻る、付く・離れる、見える・隠れる など
(能動態+受動態)押す、持つ、抜く、浮く、追う など
[例]
泣きつ笑いつして、祖父は自分の昔の話をしていました。(反対を表す動詞)
Laughing and crying by turns, my grandfather was talking about his old days.
抜きつ抜かれつしながら、最後まで走りぬきました。(能動態+受動態)
Overtaking and being overtaken, I kept running until the very end.
「~つ~つ」は「~たり~たり」よりも文語的で硬い表現です。
また、使える動詞の組み合わせが限られており、慣用句として用いられることが多いのも特徴です。
単純な繰り返しの動作を表す場合には「~たり~たり」に置き換えることができますが、慣用句の場合は置き換えられないので注意しましょう。
[例]
雲のせいで富士山が見えつ隠れつしています。
Because of the clouds, Mt. Fuji kept appearing and disappearing.
⇒〇見えたり隠れたり
この周辺に詳しくないので、行きつ戻りつして目的地に着きました。
Since I wasn’t familiar with this area, I went back and forth before finally reaching my destination.
⇒〇行ったり戻ったり
友人と食べつ飲みつして、食事を楽しみました。
I enjoyed the meal with my friend, eating and drinking together.
⇒〇食べたり飲んだり
・持ちつ持たれつ
お互いに助け合うこと
[例]
私たちは持ちつ持たれつの関係で、仕事でも私生活でも支え合っています。
We have a mutually supportive relationship, helping each other both at work and in our private lives.
・差しつ差されつ
お互いにお酒をついだりつがれたりして楽しく飲むこと
[例]
宴会では、差しつ差されつの和やかな雰囲気が続いていました。
At the banquet, a friendly atmosphere of everyone pouring drinks for one another continued.
比べてみよう
次のような場合、どちらがふさわしいでしょうか。
[例]
①立ったり座ったりする。
②立ちつ座りつする。
正解は①です。
「~つ~つ」は使える動詞に制限があり、「立つ・座る」のように反対の意味を持つ動詞でも、瞬間的に完結してしまう動詞には使えません。
瞬間動詞とは、動作や状態が一瞬で完了してしまう動詞のことです。
動作の始まりから終わりまでがとても短く、ほぼ「瞬間」で終わるため、進行形(~ている)や繰り返し表現に合わない場合が多いのが特徴です。
[瞬間動詞の例]
生きる・死ぬ、始める・終わる、起きる・寝る など
これらは「やっている最中」を表しにくく、「起きている」や「死んでいる」のような言い方は、結果の状態を表していることが多いです。
まとめ
[〜たり〜たり]
- 動作の繰り返しを表す。
- 動詞の制限がほとんどない。
- 書き言葉から話し言葉まで使用範囲が広い。
[~つ~つ]
- 動作の繰り返しを表す。
- 使用できる動詞が限定的。多くの場合、慣用句として使われる。慣用句は「~たり~たり」に入れ替えができない。
- 文語的な表現として使われることが多い
- 瞬間動詞には使えない。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. 寝たり起きたり
赤ちゃんは寝たり起きたりしています。
The baby keeps sleeping and waking up.
*寝る・起きる・は瞬間動詞なので「~たり~たり」が正解です。
A. 立ったり座ったり
前の人が立ったり座ったりして画面が見えないよ。
The person in front keeps standing up and sitting down, so I can’t see the screen.
*立つ・座るは瞬間動詞なので「~たり~たり」が正解です。
A. 持ちつ持たれつ
私たちは昔から持ちつ持たれつの関係で困ったときはお互いさまです。
We have always had a mutually supportive relationship, helping each other when in trouble.
*慣用句なので「持ちつ持たれつ」が正解です。
A. 差しつ差 されつ
同僚と差しつ差 されつ杯を交わしながら話をしました。
I chatted with my colleague while exchanging drinks back and forth.
*慣用句なので「 差しつ差されつ」が正解です。
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