JLPT N1・N4語彙 – 「最近」と「昨今」の違い

目次
1. 「最近」と「昨今」の違い
2. 最近
3. 昨今
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q: 「最近」と「昨今」の違いは何ですか?
A: どちらも「今に近い過去の時期」を指しますが、使われる場面やニュアンスが異なります。「最近」は日常的でカジュアルな会話に使われ、「昨今」はニュースや評論などフォーマルな文章で使われる、やや硬い表現です。具体的な違いや使い分けのポイントを以下にまとめます。
最近 (JLPT N4)
[意味]
現在より少し前の、比較的短い期間をあらわす時間表現。
[例]
最近、ハマっているのはピラティスです。
Lately, I’ve been really into Pilates.
最近のファッションにはついていけません。
I can’t keep up with recent fashion trends.
最近、暑いですね。
It’s been hot lately, hasn’t it?
「最近」は日常的でカジュアルな場面でよく使われる表現です。会話の中で自然に使える口語的な語であり、書き言葉として使うことも可能ですが、フォーマル度は比較的低めです。
[例]
最近できたカフェは、若者にとても人気です。
The café that opened recently is very popular among young people.
最近は高校でも金融について学び始めているらしいね。
It seems that even high schools have recently started teaching about finance.
最近、ガス代やら電気代やら上がって生活が大変です。
Recently, things like gas and electricity bills have gone up, and life has become tough.
昨今 (JLPT N1)
[意味]
現在に近い過去から現在までを含む、やや広い範囲の時期をあらわす、漠然とした時間表現。
[例]
昨今の気候変動は深刻です。
The recent climate change is serious.
昨今の物価の上昇は異常である。
The recent rise in prices is abnormal.
「昨今」はやや硬めの表現で、ニュース記事や評論、レポートなどフォーマルな文脈でよく使われます。特に、社会全体の傾向や時事的な変化、問題提起などを述べる際に適しています。
[例]
昨今の労働環境には大きな問題があります。
There are major problems in the current labor environment.
昨今の世界経済の不安定さは、投資行動にも影響を与えています。
The recent instability in the global economy is affecting investment behavior.
昨今、世界では健康志向が高まり、日本食がブームになっています。
Recently, health consciousness has been rising around the world, and Japanese cuisine has become a trend.
比べてみよう
同じような意味を持つ「最近」と「昨今」ですが、実際の文脈でどちらが適しているかは、話し手の意図や場面のフォーマル度によって変わります。
以下の例で、使い分けを見てみましょう。
[例]
① 最近、このアニメが大好きです。
② 昨今、このアニメが大好きです。
正解:②「最近」
個人的な趣味について話しており、カジュアルな日常会話の文脈なので、「最近」が自然です。「昨今」は硬すぎて不自然に感じられます。
では、こちらはどうでしょう。
[例]
① 最近、若者の読書離れや活字離れというものが問題になっています。
② 昨今、若者の読書離れや活字離れというものが問題になっています。
この場合、どちらも不自然ではありませんが、社会的な傾向や課題について述べる文なので、「昨今」の方が文体に合っています。「最近」ではやや軽く感じられ、説得力が弱くなる可能性があります。
「昨今」は客観的な分析やデータに基づく記述にも適しています。
[例]
昨今の円安は、輸入品の価格に大きな影響を与えている。
The recent depreciation of the yen has had a significant impact on the prices of imported goods.
昨今、日本では教師不足が深刻化し、国はその対応に追われている。
In recent times, Japan has been facing a serious shortage of teachers, and the government is struggling to respond.
このように、「最近」は個人の経験や日常的な出来事に、「昨今」は社会的事象や客観的な分析に使うと自然です。文のトーンや伝えたい内容に応じて、適切な語を選びましょう。
まとめ
[最近]
- 現在より少し前の比較的短い期間を指す。
- 日常的な場面で広く使われる表現であり、書き言葉としても使用可能だが、フォーマル度は低めとなる。
[昨今]
- 現在に近い過去から現在までのやや広い期間を指す。
- 新聞や評論などのフォーマルな文脈や書き言葉に適しており、社会的な傾向や時事問題、データ分析などを客観的に述べる場面で用いられる。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. 昨今
昨今の気候変動は作物栽培に影響を与えています。
The recent climate change has affected crop cultivation.
*気候の問題を取り上げているので、「昨今」を使うのがより適切です。
A. 最近
最近どこかに行きましたか。
Have you been anywhere recently?
*日常的な会話なので、「最近」が自然です。
A. 昨今
昨今、スマートフォンの使用は脳に悪影響であるというデータが発表されました。
In recent times, data has been released showing that smartphone use has a negative effect on the brain.
*データという客観的な内容なので、やや硬めの表現である「昨今」が合っています。
A. 最近
最近、日本に旅行したんです。とても楽しかったですよ。
I recently traveled to Japan. It was a wonderful experience.
*カジュアルな体験談なので、「最近」がふさわしいです。
関連記事
▼メールマガジンに登録▼
日本語学習のヒントを無料で受け取ろう!








