JLPT N4文法「〜てくる」「〜ていく」の使い方完全ガイド②

目次
1. 「〜てくる」「〜ていく」の違い
2. 「〜てくる」「〜ていく」のさまざまな使い方
3. ③ 変化
4. ④変化の表れ
5. ⑤ 継続
6. まとめ
7. 関連記事
8. コメント
Q: 「〜てくる」と「〜ていく」はどう違うんですか?使い方がよくわかりません。
A:
この2つには9つの意味と使い方があります。
順番に意味と使い方を説明するので、ひとつひとつ確認して使えるようになりましょう。似ているようで実は使い分けにルールがある「〜てくる」と「〜ていく」。このシリーズでは、それぞれの使い方を例文やイラストと一緒にわかりやすく紹介していきます。少しずつ理解を深めて、自然に使いこなせるようになりましょう。
「〜てくる」「〜ていく」のさまざまな使い方
まずは、この2つの表現がどのように使い分けられているのか、全体のイメージをつかみましょう。
| 意味 | てくる | ていく | 例文 |
| ① 行って戻る | ○ | × | 昼ご飯を食べてくるよ。 |
| ② 順次 | ○ | ○ | 先生に許可をもらってきてください。 トムさんの家へ行くときに、ワインを買っていきましょう。 |
| ③ 変化 | ○ | ○ | 半袖を着る人が増えてきました。 季節は春から夏へと変わっていきます。 |
| ④ 変化の現れ | ○ | × | だんだん眠くなってきました。 |
| ⑤ 継続 | ○ | ○ | これまで小学校の教師として働いてきました。 これからもみんなで頑張っていきましょう! |
| ⑥ 移動の状態 | ○ | ○ | 今日はお弁当を持ってきました。 明日のパーティーに妻も連れていきます。 |
| ⑦ 方向性 | ○ | ○ | ボールがこちらへ飛んできました。 鳥が山へ飛んでいきます。 |
| ⑧ 話し手への接近・離反 | ○ | ○ | たくさんの人が電車から降りてきます。 生徒が教室から出ていきました。 |
| ⑨ 話し手への接近 | ○ | × | 素敵な音楽が聞こえてきます。 なにかあまいにおいがしてきますよ。 |

① 行って戻る と、② 順次の
詳しい使い方については
この記事を読みましょう。
③ 変化
「〜てくる」(特に「〜てきた」の形)は、話し手の視点で過去から現在までの変化を表します。
一方、「〜ていく」は、現在から未来に向かう変化を示します。
[よく一緒に使われる動詞(変化を表すもの)]
増える・減る・上がる・下がる・慣れる・変わる・(形容詞+)なる など
[よく一緒に使われる副詞]
だんだん・少しずつ・次第に・徐々に・ますます など
[例]
メルボルンの人口は、どんどん増えてきました。(過去→現在)
The population of Melbourne has been steadily increasing.
⇒ 過去から現在まで、人口が少しずつ増えてきたことを表しています。
メルボルンの人口は、どんどん増えていきます。(現在→未来)
The population of Melbourne will continue to grow steadily.
⇒ 現在から未来に向かって、人口が徐々に増えていくことを表しています。
先月は暑かったのに、だんだん涼しくなってきましたね。
It was hot last month, but it’s been getting cooler little by little, hasn’t it?
この作家はまだ若いし、ますます人気になっていくでしょう。
This author is still young and will likely become more and more popular.
④変化の表れ
話し手の意志とは関係なく、自然に現れた変化の出現や始まりを表すときに使います。
体調や感情の変化、自然現象などに使われることが多いです。
この用法では「〜ていく」の形は使われず、「〜てくる」のみが使われます。
[よく使われる表現の例]
身体の変化:(体の部位が)痛い・眠い
感情:悲しい・楽しい・好き・嫌い・いらいらする・不安
自然現象:(雨・雪が)降る、(涙・怒りが)出る など
*形容詞と一緒に使う場合は、「〜なる」の形で変化を表します。
[例]
食べすぎて、お腹が痛くなってきました。
I ate too much, and now my stomach is starting to hurt.
初めはつまらないと思っていましたが、だんだん楽しくなってきました。
At first, I thought it was boring, but it gradually became fun.
さっきまで晴れていたのに、急に雨が降ってきました。
It was sunny just a moment ago, but suddenly it started to rain.
⑤ 継続
「〜てくる」(特に「〜てきた」の形)も「〜ていく」も、時間的な継続を表します。
「〜てくる」は、話し手の視点で過去から現在まで続いていることを示し、特に実績や経験に焦点を当てるときに使います。
一方で「〜ていく」は、現在から未来に向かって続いていくことを表し、意思や計画を込めたいときによく使われます。
[よく使われる動詞]
続ける・努力する・働く/勤める・勉強する/学ぶ など
[よく使われる副詞]
ずっと・これまで・今まで・これから(も)・今度 など
[例]
この問題について、1年も考え続けてきました。(過去 → 現在)
I’ve been thinking about this issue for a whole year.
これからも、私たちはこの問題について考え続けていきます。(現在 → 未来)
We will continue thinking about this issue from now on.
これまで努力してきたことは、決してむだではないはずです。
The efforts we’ve made so far are surely not in vain.
この活動を、もっと世界へ広げていきましょう。
Let’s continue spreading this activity more widely across the world.
まとめ
③・④・⑤はいずれも、場所の移動を表す用法ではありません。
[③ 変化]
- 時間の中で、物事が少しずつ変わっていく様子を表す。
- 「〜てくる」は、話し手の視点で過去から現在への変化を示し、 「〜ていく」は、現在から未来に向かう変化を表す。
[④ 変化の表れ ]
- 話し手の意志とは無関係に、自然に起こる変化の出現や始まりを表す。
- 体調の変化、感情の動き、自然現象などに使われることが多い。
- この用法では「〜ていく」は使われない。
[⑤ 継続]
- 「〜てくる」(特に「〜てきた」の形)も「〜ていく」も、時間的な継続を示す。
- 「〜てくる」は過去から現在まで続いてきたこと、特に実績や経験に焦点を当てる。
- 「〜ていく」は現在から未来に向かって続けていくことを表し、意思や計画を込めたいときによく使われる。
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