JLPT N2・N3文法 「〜きる」と「〜ぬく」の違い

目次
1. 「〜きる」と「〜ぬく」の違い
2. 〜きる
3. 〜ぬく
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q:「〜きる」と「〜ぬく」は置き換えられますか?
A: この2つはどちらもあることを最後までし終えたことを表します。しかし、それぞれ意味に違いがあるので理解して使い分けられるようにしましょう。
〜きる (JLPT N3)
[意味]
全部~する
[ルール]
[V] 動詞語幹+きる
[ポイント]
「全部~する」や「最後まで~する」というように、動作が完全に終わったと強調する意味合いがあります。しかしあまり単純なことではなく、非常に程度や量が多いものを終了させるときに使うことができます。
[例]
50冊もあるまんがを全部読みきりました。
I finished reading all 50 volumes of manga.
長い距離をなんとか走りきりました。
I somehow managed to run the long distance.
この量を全部食べきるのは無理です。
It’s impossible to eat all this amount.
数えきれないほどの人が集まっています。
Countless people have gathered.
〜ぬく (JLPT N2)
[意味]
最後まで~する
[ルール]
[V] 動詞語幹+ぬく
[ポイント]
ある困難なことや忍耐が必要なことなどを途中で投げ出さずに最後までするという意味です。
[よく使われる動詞]
考えぬく、悩みぬく、やりぬく、耐えぬく、戦いぬく、守りぬく、勝ちぬく、走りぬく、など。
[例]
その選手は何度あきらめそうになっても最後まで走りぬきました。
The athlete ran to the end despite feeling like giving up many times.
日本の古い建築は多くの人によって守りぬかれています。
Japan’s old buildings have been preserved by many people.
考えぬいた結果、留学することを決めました。
As a result of thorough consideration, I decided to study abroad.
選手たちはつらい練習を耐えぬきました。
The athletes endured the tough training.
比べてみよう
「〜きる」と「〜ぬく」の大きな違いは、「〜ぬく」には「困難なことを乗り越える」という意味があることです。
[例]
その選手は何度あきらめそうになっても最後まで走りぬきました。
The athlete ran to the end despite feeling like giving up many times.
⇒ 何度もあきらめそうになったという困難がありましたが、最後まで走りました。
戦争を生きぬいた人たちは非常に強いです。
The people who survived the war are very strong.
⇒ 戦争という困難を生きた人たちは強いということを強調しています。
次の文で違いを比べてみましょう。
[例]
その選手は42.195キロを走りきりました。
The athlete finished running the 42.195 kilometers.
その選手は42.195キロを走りぬきました。
The athlete ran through the 42.195 kilometers.
この2つはどちらも不自然ではありませんが、「走りきった」だと「42.195キロという長い距離を走り終えた」ことに焦点があたります。
一方で「走りぬいた」だと、その選手になにか「困難」があったことが考えられます。
例えば実況中継をイメージしてみると、リポーターの言い方はこのように使い分けられるでしょう。
[例]
藤田選手、42.195キロを走りきりました!
Fujita finished running the 42.195 kilometers!
⇒ この選手が長い距離を走り終えたことを強調しています。
足の骨折という困難がありましたが、今日なんとか走りぬきました!
Despite the difficulty of a broken leg, he managed to run through it today!
⇒ 選手の困難だった時間が強調されています。
まとめ
[〜きる]
- なにか程度や量が多いものを最後まで終わらせるときに使われる。
[〜ぬく]
- 困難があったにも関わらず、それを乗り越えて最後まで終わらせるときに使われる。
- 特定の動詞と使われることが多い。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. きる
息子は50メートル泳ぎきると約束しました。
My son promised to swim the entire 50 meters.
*50メートルという長い距離を最後まで泳ぐということなので「きる」がふさわしいです。
A. きった
え、あんなにたくさんクッキーを焼いたのにもう食べきったの!?
What? You already finished eating all those cookies I baked!?
*量の多いクッキーなので「きった」が正解です。
A. ぬける
最近はストレスが多くて、生きぬけるか心配です。
Lately, I have been so stressed that I worry if I can survive.
*ストレス=困難なので「ぬける」がふさわしいです。*「ぬける」は「ぬく」の可能形です。
A. ぬいて
彼女は悩みながら何度も考えぬいて答えを出しました。
After much deliberation, she came up with an answer.
*悩んで何度も考えたことは困難な時間だったと考えられるので「ぬいて」がふさわしいです。
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