JLPT N1・N2文法 - 「〜ないでもない」と「〜までもない」の違い

目次
1. 「〜ないでもない」と「〜までもない」の違い
2. 〜ないでもない
3. 〜までもない
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q:「〜ないでもない」と「〜までもない」は何が違いますか?
A:どちらも「ない」が含まれる文法ですが、意味は大きく異なります。
「〜ないでもない」は「完全に否定するわけではない」という控えめな肯定を表し、「〜までもない」は「そこまでする必要はない」という必要性や程度の低さを表します。
それぞれ詳しく見てみましょう。
〜ないでもない (JLPT N2)
[意味]
まったく〜ないわけではない/条件によっては〜する・〜できる
[ルール]
[V] ない形+でもない
[例]
実はお酒は飲めないでもないんですよ。
I can drink alcohol, but only to some extent.
⇒ お酒がまったく飲めないわけではなく、少しなら飲めるという意味です。
小説は読まないでもないけど、読んでいるとすぐに眠くなってしまいます。
I do read novels sometimes, but I quickly get sleepy when I do.
⇒ 小説をまったく読まないわけではありませんが、積極的によく読むわけではありません。
A「この時計はもう直せないかな。」
B「うーん、直せないでもないと思う。ちょっとやってみよう。」
A: “Do you think this watch can’t be fixed anymore?”
B: “Hmm, I think it might still be fixable. Let me give it a try.”
⇒ 絶対に直せないわけではなく、直せる可能性があるという意味です。
〜までもない (JLPT N1)
[意味]
そこまで大きな行為をする必要はない
その程度のことなら、もっと簡単な方法で十分だ という判断を表す
[ルール]
[V] 動詞辞書形+までもない
[例]
こんな子供でも分かること、説明するまでもないですよ。
Even a child can understand this, so there’s no need to explain it.
⇒ とても簡単なので、わざわざ説明するほどのことではないという意味です。
この小説は本当につまらなかったから、読むまでもありません。
This novel was really boring, so it’s not even worth reading.
⇒ 「読む必要がない」というより、読むほどの価値がないという意味です。
少し疲れているだけだから病院に行って診てもらうまでもないです。
I’m just a little tired, so there’s no need to go to the hospital and get checked.
⇒ 症状が軽く、病院に行って診てもらうほどではないという意味です。
比べてみよう
2つの大きな違いは下記の通りです:
「〜ないでもない」= 完全には否定しない。
「〜までもない」= そこまでする必要はない。
[ないでもない]
「〜ないでもない」は、否定を重ねることで、結果として控えめな肯定を表します。
はっきり「できる」「する」と言い切るのではなく、
・まったく〜ないわけではない
・条件によっては〜できる
・場合によっては〜することもある
というニュアンスを表します。
個人的な判断や可能性について話すときによく使われます。
[例]
お酒は飲めないでもないんですが、飲んでもビール一杯ぐらいですね。
I can drink alcohol, but only about one glass of beer.
⇒ お酒がまったく飲めないわけではなく、少しなら飲めるという意味です。
忙しいけど、1時間ぐらいならできないでもないから、会議室を予約しておこう。
I’m busy, but I could probably manage an hour, so let’s reserve a meeting room.
⇒ 「できない」と完全に否定するのではなく、1時間ぐらいならできる可能性があるという控えめな肯定を表しています。
[までもない]
「〜までもない」は、単に「〜なくてもいい」という意味ではなく、そこまでする必要はない、〜するほどのことではないという話し手の判断を表します。
あることがそれほど重要・深刻ではない場合や、もっと簡単な方法で十分に対応できる場合に使われます。
[例]
こんな簡単で子供でも分かるようなこと、説明するまでもないでしょ。
This is so simple that even a child can understand it, so there’s no need to explain it.
⇒ とても簡単なので、わざわざ説明するほどのことではないという意味です。
歩けるんだし、わざわざ救急車を呼ぶまでもないです。
You can still walk, so there’s no need to go as far as calling an ambulance.
⇒ 救急車を呼ぶほどの状態ではなく、別の方法でも十分に対応できるという意味です。
まとめ
[〜ないでもない]
- 「まったく〜ないわけではない」という控えめな肯定を表す。
- 条件によっては「〜する・〜できる」という可能性を示す。
- はっきり肯定せず、少し余地を残して言いたいときに使う。
[〜までもない]
- 「そこまで〜する必要はない」「〜するほどのことではない」という意味を表す。
- ある行為をするほど重要・深刻ではないことを示す。
- 別の方法で十分に対応できる場合にも使われる。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. ないでもない
このクッキー、食べられないでもないけど、残そうかな…。
I could eat this cookie, but maybe I’ll leave it.
*「まったく食べられない」というわけではなく、食べようと思えば食べられるという控えめな肯定を表しているので、「ないでもない」が正解です。
A. までもない
説明書を見ればわかるんだから、店の人に聞くまでもないよ。
If you read the instructions, you’ll understand, so there’s no need to ask the store staff.
*説明書を見ればわかり、わざわざ店の人に聞く必要はないということなので、「までもない」が正解です。
A. ないでもない
今ならまだ飛行機のチケットが取れないでもないと思うよ。一度ホームページで見てみよう。
I think we might still be able to get a plane ticket. Let’s check the website.
*「絶対に取れない」と否定するのではなく、今ならまだ取れる可能性があると考えているので、「ないでもない」が正解です。
A. までもない
あのレストランは人気らしいけど、そんなにおいしいと思わなかった。1時間も並んで食べるまでもないよ。
I heard that restaurant is popular, but I didn’t think it was that good. It’s not worth waiting an hour to eat there.
*1時間も並ぶほどの価値はない、つまりそこまでして食べるほどではないという意味なので、「までもない」が正解です。
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