壁打ちのすすめ

目次
1. 壁打ちのすすめ
2. 日本語講師も、小さなビジネスオーナーである
3. まずは、頭の中にあるものを書き出してみる
4. 書いたものを、誰かと壁打ちする
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壁打ちのすすめ
オンライン日本語講師の仕事は、自由度が高い一方で、とても孤独です。
授業は基本的に一人で行います。
レッスン準備も、集客も、価格設定も、全部自分で考えなければいけません。
会社員であれば、上司や同僚に相談できることもあります。
でも、オンラインで個人として働く日本語講師には、そういう相手がいないことが多いですよね。
だから、気づけば全部を自分の頭の中だけで考えることになります。
「もっと集客力をつけたい」
「自分の強みを活かしたい」
「価格設定はどうしよう」
そう思っていても、一人で考えているうちに、だんだんわからなくなってしまう。
そして結局、いつものレッスンだけを続ける。
そんなことは、決して珍しくないと思います。
日本語講師も、小さなビジネスオーナーである
ここで一度、認識を変える必要があると思っています。
オンライン日本語講師は、個人で細々とレッスンをしているように見えるかもしれません。
でも、実際には一人で小さな事業を運営しているのと同じです。
誰に届けるのかを決める。
何を商品にするのかを考える。
いくらで提供するのかを決める。
どう見つけてもらうのかを考える。
継続してもらうための導線を作る。
これは、すべてビジネスの基本です。
けれど、多くの講師は自分のことを「日本語を教えている人」とは思っていても、「自分のサービスを運営しているビジネスオーナー」だとはあまり捉えていないように感じます。
だから、レッスンの質を上げる努力はしていても、商品設計、価格設計、集客導線、プロフィール設計、継続導線といった部分が後回しになりやすい。
もちろん、レッスンの質は大切です。
でも、個人で活動している以上、良いレッスンをしているだけで自然に選ばれ続けるとは限りません。
講師として続けていくためには、自分のサービスをどう設計し、どう届けるかまで考える必要があります。
まずは、頭の中にあるものを書き出してみる
ただ、いきなり「商品を作ろう」「集客導線を整えよう」と言われても、何から考えればいいかわからない人も多いと思います。
そんなときは、まず頭の中にあるものを書き出してみることです。
ジャーナリングとは、頭の中にある考えや感情を、ノートなどにそのまま書き出すことです。
きれいにまとめる必要も、正しい文章にする必要もありません。
誰かに見せる前提で書かなくても大丈夫です。
「何に悩んでいるのか」
「何をしたいのか」
「どこで止まっているのか」
「どんな生徒を見ると、放っておけないと感じるのか」
そういうことを、思いつくままに書いてみる。
それだけでも、頭の中でぼんやりしていたものが少し整理されます。
たとえば、頭の中ではただ「集客が不安」と思っていたことも、書いてみると、
「プロフィールで何を伝えればいいかわからない」
「自分の強みが言葉になっていない」
「単価を上げたいけれど、何を付加価値にすればいいかわからない」
「他の先生との違いが見つからない」
というように、具体的に見えてくることがあります。
不安や悩みは、頭の中にあるだけだと大きく見えます。
でも、書き出すと、少し距離を取って見られるようになります。
そして、その中にビジネスの種が隠れていることもあります。
生徒からよく相談されること。
自分が得意な説明。
過去に自分が苦労したこと。
他の講師を見ていて感じる違和感。
レッスンの中で何度も出てくる課題。
こういうものは、自分では当たり前すぎて価値に気づきにくいものです。
でも、商品やサービスの切り口になることがあります。
書いたものを、誰かと壁打ちする
ただし、書き出すだけでサービスが完成するわけではありません。
書くことで素材は出せます。でも、それをどうサービスにするかは、もう一段階整理が必要です。
「これは誰の役に立つのか」
「どんな形で届けられるのか」
「どう伝えれば選ばれるのか」
「価格をつけるなら、どこに価値があるのか」
こうしたことは、一人では判断しにくい部分です。
だからこそ、書き出した素材をもとに、第三者と壁打ちすることが大切になります。
私自身、コンサルの方と週に一度ミーティングをしています。その時間の中で、
「そういえば、こういう切り口もあるかもしれない」
「この悩みを持っている人に向けて、こんなサービスが作れるのでは」
「今あるものを少し見せ方を変えれば、別の商品になるかもしれない」
といったアイデアが出てくることが何度もあります。
気づけば、ミーティング中に「今、思いついたんですけど」としょっちゅう言っている気がします。
これは、誰かに話すことで、頭の中ではつながっていなかった経験や違和感が一本の線になるからだと思います。
相談会にいらっしゃる先生方から事前にいただくお問い合わせで一番多いのが、
「まだ資格を持っていないんですけどいいですか」
「もう少し整理してから相談たほうがいいですか」
といった内容のものです。
いつも、「気にせずまずは気軽にお話ししましょう」とお伝えしています。
なぜなら、整理できてから話すのではなく、話すことで整理されるからです。
ビジネスアイデアは、頭の中で完璧な形にしてから出すものではありません。
自分の中にある素材を外に出し、誰かと一緒に整理しながら、届けられる形にしていくものです。
一人で考え続けて止まっているなら、必要なのはもっと考えることではなく、まず書き出すこと。
そして、その先に進むために、誰かと話してみることなのかもしれません。






