JLPT N2語彙 -「さすが」と「さすがに」の違い

目次
1. 「さすが」と「さすがに」の違い
2. さすが
3. さすがに
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q:「さすが」と「さすがに」の違いと使い方を教えてください
A:「さすが」と「さすがに」は形はよく似ていますが、使われる場面や話し手の気持ちが異なります。
詳しく見てみましょう。
さすが (JLPT N2)
[意味]
その人やものについて以前から持っていた期待や評価が正しかったと感じ、改めて感心する気持ちを表す
[使い方]
さすが + 名詞
さすが + (だ/です)
[ポイント]
・人やものを褒めたり、感心したりするときによく使われる
・「期待どおりだ」「評判どおりだ」「その人らしい」という肯定的な気持ちが含まれることが多い
[例]
こんなにおいしい料理が作れるなんて、さすがですね!
You can make such delicious food. I’m impressed!
ジュースを買ってきてくれたの? さすが!
You bought me some juice? You’re the best!
一回で成功するなんて、さすがゆみさん!
You succeeded on your first try. That’s impressive, Yumi!
この難しい問題も解けたんですか。さすが先生ですね。
You solved this difficult problem too? That’s exactly what I’d expect from a teacher.
さすがに (JLPT N2)
[意味]
① 限度を超えている
② あることを認めながら、反対の内容を述べる
③ 予想や能力を考えても、今回は難しい
[使い方]
さすがに+文
さすがの+名詞
[ポイント]
・話し手が考える基準や限度を超えているというニュアンスがある
・後ろには次のような内容がよく続く:
これは無理だ / これ以上はできない / 普段とは違う反応になる / 認めてはいるが、今回は例外
① ある程度までは許容できても、これ以上はよくない、無理だ、我慢できないという気持ちを表す
② 相手やものごとを基本的には肯定していても、今回の状況だけは受け入れられないと感じる場合
③ その人の能力や普段の様子を考えても、今回だけはできないだろうと判断するときに使う
[例]
三日間ほとんど寝ていないので、さすがに疲れました。
I’ve barely slept for three days, so I’m understandably exhausted.
この荷物を一人で全部運ぶのは、さすがに無理です。
Carrying all this luggage by myself is simply too much.
ケーキは好きだけど、さすがに毎日食べたら飽きるよ。
I like cake, but even I would get tired of eating it every day.
部長はいつもは優しい人ですが、さすがにあの言い方はひどいと思います。
The manager is usually kind, but even so, I think the way he said that was too harsh.
トムさんは日本語が上手ですが、この古い文章は、さすがに読めないと思います。
Tom is good at Japanese, but I don’t think even he can read this old text.
いくら専門家でも、これだけの情報ですべてを判断するのは、さすがに難しいでしょう。
Even for an expert, it would be difficult to make a complete judgment based on so little information.
[さすがの+名詞]
「さすがの+名詞」は、「能力が高いことで知られている人でも」「普段なら対応できる人でも」という意味を表します。
多くの場合、後ろには予想外の反応や、できなかったことが続きます。
[例]
この英語の本は古すぎて、さすがのトムさんでもわからないでしょう。
This English book is so old that even Tom probably wouldn’t understand it.
いつも冷静なさすがの部長も、今回の知らせには驚いていました。
Even the manager, who is usually calm and dependable, was surprised by the news.
比べてみよう
次の2つの文を比べてみましょう。
[例]
田中さんはこの難しい問題も解けたんですか。さすがですね。
Mr. Tanaka solved this difficult problem too? That’s impressive.
田中さんは頭がいいですが、この問題はさすがに解けないでしょう。
Mr. Tanaka is smart, but even he probably won’t be able to solve this problem.
1つ目の「さすがですね」は、田中さんが問題を解けたことに感心しています。
2つ目の「さすがに解けない」は、田中さんの能力を認めながらも、この問題は能力や予想の範囲を超えていると判断しています。
つまり、次のように整理できます。
• さすが:期待どおりなので感心する
• さすがに:期待や通常の範囲を考えても、今回は限度を超えている
まとめ
[さすが]
- 話し手が、人やものごとに対して以前から肯定的な評価や印象を持っている。
- その評価や印象にふさわしい行動や結果を見て、改めて感心したときに使う。
[さすがに]
- 「普通だと思える範囲や限度を超えている」という共通のニュアンスを持つ。
- 主に次の3つの使い方がある:
- ① ある程度までは許容できても、限度を超えるとよくない、無理だと感じることを表す。
- ② あることを認めながらも、今回はそれとは反対の気持ちや判断を表す。
- ③ 相手の能力や状況を認めながらも、今回はおそらく難しい、できないだろうと判断する気持ちを表す。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. さすが
パソコンも修理できるなんてさすが先輩ですね!
You can even repair computers! That’s impressive, Senpai!
*先輩に対して肯定的な評価や印象を持っており、それにふさわしい能力を見て感心しているため、「さすが」が正解です。
A. さすがに
さすがにこれ以上遅れると彼女も怒るでしょう。
If you’re any later, even she will probably get angry.
*「これ以上遅れると怒る」という、許容できる時間の限度を超える状況を表しているため、「さすがに」が正解です。
A. さすがに
お腹が空いていましたがさすがにこの量は多すぎて食べ切れません。
I was hungry, but this is simply too much for me to finish.
*お腹が空いていることを認めながらも、食べ切れる量の限度を超えていると判断しているため、「さすがに」が正解です。
A. さすがの
さすがの医者でもこの病気は治せません。
Even a highly skilled doctor cannot cure this disease.
*医者の能力を高く評価しながらも、その医者でさえ治すことができないという意味を表すため、「さすがの」が正解です。
関連記事
▼メールマガジンに登録▼
日本語学習のヒントを無料で受け取ろう!





