JLPT N4文法 -「〜出す」と「〜始める」の違い

目次
1. 「〜出す」と「〜始める」の違い
2. 〜出す
3. 〜始める
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q:「〜出す」と「〜始める」は同じ意味ですか?
A:どちらも、動作や現象が始まることを表します。
ただし、使われる場面や伝わるニュアンスには違いがあります。
どちらにも置き換えられる場合と、片方だけが自然な場合があります。詳しく見てみましょう。
〜出す (JLPT N4)
[意味]
動作や現象が急に始まる
[ルール]
[V] 動詞語幹+出す
[よく一緒に使われる動詞]
(雨が)降る・泣く・笑う・走る・動く など
話し手が「突然始まった」「予想していなかった」と感じているときによく使います。
[例]
急に雨が降り出したので、コンビニで傘を買いました。
Suddenly it started to rain, so I bought an umbrella at the convenience store.
子供が泣き出して、どうすればいいか分かりませんでした。
The child started crying and I didn’t know what to do.
母は私の話を聞いて、急に笑い出しました。
My mother suddenly started laughing after hearing my story.
電車がゆっくり動き出しました。
The train slowly started moving.
〜始める (JLPT N4)
[意味]
動作や現象が始まる
[ルール]
[V] 動詞語幹+始める
[よく一緒に使われる動詞]
食べる・変わる・咲く・通う・利用する など
急に始まったかどうかに関係なく、何かの開始を広く表すことができます。
新しい習慣や、意識的に始めた行動について話すときにもよく使います。
[例]
外国人の友達が日本で暮らし始めました。
My friend from overseas started living in Japan.
桜が咲き始めると、春を感じます。
When the cherry blossoms start to bloom, I feel that spring has arrived.
最近、オンラインで英語を勉強し始めました。
Recently, I started studying English online.
来月から、新しい会社で働き始めます。
I will start working at a new company next month.
比べてみよう
[出す]
動作や現象が急に始まったことを表します。
「急に」「突然」などの言葉と一緒に使われることが多く、話し手の驚きや、その場の変化が感じられる表現です。
[例]
急に雨が降り出したので、コンビニで傘を買いました。
It suddenly started to rain, so I bought an umbrella at a convenience store.
⇒ 雨が予想していなかったタイミングで降り始めたことを表しています。
彼は私を見ると、突然走り出しました。
When he saw me, he suddenly started running.
⇒ 「走る」は人が意志を持って行う動作ですが、動作が突然始まったため「走り出す」を使うことができます。
注意したいのは、「〜出す」は人の意志がある動作には使えない、という意味ではありません。
[始める]
動作や現象の開始を広く表す、比較的中立的な表現です。
次のような場面でよく使われます。
• 意識的に何かを始める
• 新しい習慣を始める
• ある変化や現象が始まる
• 計画していた行動を始める
[例]
夕日が沈み始めました。
The sun has started to set.
⇒ 夕日が沈むという自然現象の開始を表しています。
ヨガ教室に通い始めました。
I started attending yoga classes.
⇒ 新しく始めた習慣について話しています。
まだ山本さんが来ていませんが、食べ始めましょうか。
Mr. Yamamoto is not here yet, but shall we start eating?
⇒ みんなで予定している行動を始めるため、「食べ始めましょう」が自然です。
「食べ出しましょう」と言うと、「急に食べ始める」というニュアンスになり、この場面では不自然です。
[どちらも使える場合]
「〜出す」と「〜始める」の両方を使える場合もあります。
ただし、伝わるニュアンスが少し異なります。
[例]
雨が降り出しました。
It suddenly started to rain.
⇒ 雨が急に降り始めたという印象があります。
雨が降り始めました。
It started to rain.
⇒ 雨が降るという現象の開始を、客観的に伝えています。
子どもが泣き出しました。
The child suddenly started crying.
⇒ 子どもが突然泣いたことや、話し手が驚いたことが伝わります。
子どもが泣き始めました。
The child started crying.
⇒ 子どもが泣くという動作を始めたことを、中立的に伝えています。
まとめ
[出す]
- 動作や現象が急に始まることを表す。
- 「急に」「突然」と一緒に使われることが多い。
- 話し手の驚きや、急な変化が感じられる。
- 人が意志を持って行う動作にも使える。
[始まる]
- 動作や現象の開始を広く表す。
- 急に始まったかどうかは重要ではない。
- 新しい習慣や、意識的に始めた行動にも使える。
- 計画的な行動や「〜ましょう」などの表現とも使いやすい。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. 始めました
夕方になって、空が赤くなり始めました。
In the evening, the sky started to turn red.
*「空が赤くなる」という変化の始まりを、客観的に表しているため、「始めました」が自然です。
A. 出しました
映画を見ていたら、友達が急に泣き出しました。
While we were watching a movie, my friend suddenly started crying.
*「急に」とあるため、泣くという動作が突然始まったことを表す「出しました」が自然です。
A. 始めました
父は最近、スマホを使い始めました。
My father recently started using a smartphone.
*スマホを使うという新しい行動や習慣の開始を表しているため、「始めました」が自然です。
A. 始めてください
私は遅れそうなので、先にみなさんで飲み始めてください。
I might be late, so please start drinking without me.
*相手に、予定している行動を始めるように伝えているため、「始めてください」が自然です。
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