JLPT N2語彙 -「調節」と「調整」の違い

目次
1. 「調節」と「調整」の違い
2. 調節
3. 調整
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q:「調節」と「調整」の違いを教えてください。
A:「調節」と「調整」は、どちらも「物事をちょうどよい状態にする」という意味があります。
ただし、使う場面に少し違いがあります。
調節は、量・強さ・高さ・温度などを、ちょうどよく加減するときに使います。
調整は、基準・予定・相手・全体のバランスに合うように整えるときに使います。
似ている言葉ですが、ポイントを知って使い分けましょう。
調節 (JLPT N2)
[意味]
量・強さ・高さ・温度などを、ちょうどよく加減すること
[よく一緒に使う言葉]
温度、音量/ボリューム、明るさ、高さ、長さ、量、味、サイズ
今の状態が大きく悪いわけではないけれど、より使いやすくしたり、より快適にしたりするために、少しずつ変えるときによく使います。
たとえば、音が大きすぎるときに少し小さくする、エアコンの温度を少し変える、いすの高さを自分に合うように変える、という場合です。
[例]
料理に砂糖を入れて、甘さを調節します。
I adjust the sweetness by adding sugar to the dish.
ボリュームを調節したら、音が聞こえやすくなりました。
Adjusting the volume made the sound easier to hear.
パソコンの高さを調節したら、見やすくなりました。
Adjusting the height of the computer made the screen easier to see.
画像の位置とサイズを調節しましょう。
Let’s adjust the position and size of the image.
エアコンの温度を少し調節してください。
Please adjust the air conditioner temperature a little.
調整 (JLPT N2)
[意味]
基準・目的・相手・全体のバランスに合うように整えること
[よく使われる場面]
① 相手や予定に合わせて、折り合いをつける
スケジュール、予定、日程、時間、計画、意見
② 調子が悪いものや、ずれているものを整える
設定、バランス、音量/ボリューム、色、温度、高さ、度数
③ 基準に合わせて、過不足がないように整える
予算、人員、数量、在庫
何かが合っていないとき、ずれているとき、バランスが悪いときに、それをちょうどよい状態に直す場合によく使います。
「調節」よりも、全体のバランスや、ほかの人・予定・条件との関係を考えて整えるニュアンスがあります。
[例]
部屋の温度調整をしたら、ちょうど良くなりました。
Adjusting the room temperature made it just right.
スタッフが多すぎるので、人員を調整しましょう。
There are too many staff members, so let’s adjust the staffing.
時間を調整して、みんなが来られるようにしました。
I adjusted the time so that everyone could come.
このめがねは、度数を調整しないといけません。
These glasses need to have the prescription adjusted.
会議の日程を調整しています。
I am coordinating the meeting schedule.
比べてみよう
「調節」と「調整」は、どちらも「物事に手を加えて、よい状態にする」という意味があります。
ただし、中心になるポイントが違います。
調節は、温度・音量・高さ・量などを、ちょうどよく加減することです。
調整は、基準・予定・相手・全体のバランスに合うように整えることです。
[例① 温度]
部屋の温度を調節します。
I adjust the room temperature.
⇒ 暑すぎたり寒すぎたりしないように、温度をちょうどよく加減します。
暑いので、部屋の温度を調整します。
Since it’s hot, I adjust the room temperature.
⇒ 今の温度が快適ではないので、快適な状態に合うように整えます。
どちらも使えますが、
「温度を少し上げる・下げる」という操作に注目するときは 調節、
「快適な状態に合わせる」という目的に注目するときは 調整 が自然です。
[例② スケジュール]
スケジュールを調節します。
I will adjust the schedule.
⇒ 文法的に間違いではありませんが、少し不自然に聞こえる場合があります。
スケジュールを調整します。
I coordinate the schedule.
⇒ 予定や相手の都合に合わせて、日程を整えるという意味なので自然です。
スケジュール・予定・日程・時間などは、ほかの人や条件との関係があるため、調整がよく使われます。
[例③ 音量]
音量を調節してください。
Please adjust the volume.
⇒ 音を大きくしたり小さくしたりして、ちょうどよくします。
音量を調整してください。
Please adjust the volume.
⇒ 音のバランスや設定を整えるニュアンスがあります。
日常会話ではどちらも使えますが、ボタンやつまみで音を大きくしたり小さくしたりする場合は、音量を調節するが特に自然です。
まとめ
[調節]
- 「量・強さ・高さ・温度などを、ちょうどよく加減する」という意味。
- 現在ある状態を少し変えて、より使いやすくしたり、より快適にしたりする場合に使われる。
- 音量・温度・明るさ・高さ・量・味など、少しずつ変えられるものと一緒に使われることが多い。
[調整]
- 「基準・目的・相手・全体のバランスに合うように整える」という意味。
- 予定や条件が合わないとき、全体のバランスが取れていないとき、基準に合わせたいときに使われる。
- スケジュール・日程・時間・予算・人員・意見・設定・バランスなどと一緒に使われることが多い。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. 調節
このカレー辛くないね。ちょっと辛さを調節しようか。
This curry isn’t spicy. Shall we adjust the spiciness a bit?
*「辛さ」は味の強さを表す言葉です。味をちょうどよく加減する場合は「調節」が自然です。
A. 調整
来年度の予算を調整して報告してください。
Please adjust next year’s budget and report it.
*「予算」は、目的や条件に合わせて過不足がないように整えるものなので、「調整」が自然です。
A. 調整
計画を調整してみんなで話し合いましょう。
Let’s adjust the plan and discuss it with everyone.
*「計画」は、予定・条件・関係者の都合などを考えて整えるものなので、「調整」が自然です。
A. 調節
ネックレスの長さを調節したらちょうど良くなりました。
Adjusting the length of the necklace made it just right.
*「長さ」は、短くしたり長くしたりして加減できます。ちょうどよい長さにする場合は「調節」が自然です。
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