JLPT N5文法 – 助詞「が」の2つの使い方

目次
1. 助詞「が」の2つの使い方
2. N1はN2がAdjectiveです
3. 「が」の2つの使い方
4. まとめ
5. 関連記事
6. コメント
Q: 「あの車は形がいい」と「あの車の形がいい」は何が違いますか?
A: 一見よく似ていますが、文の中心にある助詞「は」と「が」の使い方が違います。
この記事では、「N1はN2がAdjectiveです」という形を使って、「が」がどんな意味を持つのかを整理していきます。
その他の助詞についてはこちら:








N1はN2がAdjectiveです
この形はN1に話題/主題、N2に状態や性質などを表す言い方です。
[例]
| 話題/主題 | 状態・性質 | 形容詞 |
|---|---|---|
| あの車は | 形が | いい です。 |
| ぞうは | はなが | 長い です。 |
| 山田さん | かみが | 黒い です。 |
この形では、「は」が話題を示し、「が」が性質や状態を説明します。
「が」の2つの使い方
「が」格には2つの使い方があります。
①現象文 – 見たまま・感じたままを伝える
例えば話し手が車の店で車を見ていると、店の人が「どんな車の形がいいですか」と聞きました。
そして話し手が色々な車を見てある車を見つけて 「あの車の形がいいです」と言いました。
つまり、話し手が何かを感じたままに伝えるときには「が」が使われます。
[例]
(お店で車を見て)あの車の形がいいです。
(At the car shop) That car’s shape looks nice.
⇒ いろいろ見て、「あ、これがいい」と思ったことをそのまま言っています。
(新幹線から)富士山がきれいだよ!
(From the Shinkansen) Mount Fuji looks beautiful!
(外を見て)まだ昼なのに空がくらいね。
(Looking outside) It’s still daytime, but the sky is dark.
*この場合の 「が」は、見たり感じたりしたことを直接伝えるときに使います。
②排他 – 他のものではなく、それが一番
例えば同じように話し手が車の店で車を見ていると、店の人が「どんな車の形がいいですか」と聞きました。そして話し手が色々な車を比べて一番いい形を見つけて「あの車の形がいいです」と言うことができます。
これは他のものではなく「あの車」が一番いいという意味です。
つまり、いくつかの中からたった1つだけを選ぶような役割をします。
[例]
あの車の形がいいです。
That car’s shape looks nice.
⇒ たくさんの車の中で、「あの車が一番いい」ということです。
さくら屋のすしがおいしいんですよ。
The sushi at Sakuraya is really delicious.
⇒ 他のお店のすしではなく、「さくら屋のすし」が特においしいということです。
こちらがお客様のお部屋です。
This is the guest’s room.
⇒ 他の部屋ではなく、これがその部屋です。
* 「が」は、他のものを除いて、それだけを強調するときにも使われます。
まとめ
- 「N1はN2がAdjectiveです」の文型では、N1が話題(主題)を示し、N2がその性質や状態を表す。
- このときの「が」の使い方には、主に次の2つがある。
① 現象文(げんしょうぶん):見たまま・感じたままの状態をそのまま述べる 。
② 排他(はいた):他のものではなく、それだけを特別に取り立てる。 - 助詞の使い方によって、文の意味やニュアンスは大きく変わる。「が」と「は」を使い分けるときは、話し手が何を伝えたいのか(発見なのか、強調なのか)を意識することが大切。

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