JLPT N3 – 「〜ように」の2つの使い方

目次
1. 「〜ように」の2つの使い方
2. Aように①
3. Aように②
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. 関連記事
7. コメント
Q: 「〜ように」の使い方を教えてください。
A: 「〜ように」には2つの使い方があります。①例示・類似を表す(〜と同じように)②希望・目的を表す(〜するために/〜ないために)という意味で使われます。
Aように ① (JLPT N3)
[意味]
例示や類似を表し、「~のように」と比べる対象や方法を示すときに使われる
[ルール]
[V] 動詞普通形+ように
[A] い形容詞普通形+ように
[Na] な形容詞普通形+ように/な形容詞 な+である+ように
[N] 名詞+である+ように
[品詞]
な形容詞
この使い方では例示や類似を表し、「Aとほぼ同じ・一致する」という意味で使います。 特に「一致する」意味で使うときは、「次・左記・上記」などの語と一緒に使われることが多いです。
[例](だいたい同じ)
ネイティブスピーカーが話すように話してみます。
I will try speaking like a native speaker.
⇒ ネイティブスピーカーを例にして、同じように話すという意味です。
この景色は絵のように美しいです。
This scenery is as beautiful as a painting.
これと同じように書いてください。
Please write it in the same way as this.
※「同じ」は特殊なな形容詞で、形を変えずそのまま使います。
[例](一致)
今回の会議の内容は次のように決まりました。
The content of this meeting has been decided as follows.
⇒ 「次のように〜」と述べた後に内容を示すときに使い、「その内容と一致する」ことを表します。
契約の条件は、下記のように定められています。
The terms of the contract are specified as stated below.
会議の結果は、以下のようにまとめられました。
The results of the meeting are summarized as follows.
Aように② (JLPT N3)
[意味]
希望や目的を表す表現で、「~するために」「~しないために」の意味を持つ
[ルール]
[V] 動詞辞書形/ない形+ように
この使い方では希望や目的を表し、「〜するために」「〜ないために」と同じ意味で使います。
「Aが実現することを願って」「〜できるようにしたい」という話し手の気持ちが込められます。
[例]
合格できるように毎日勉強しています。
I study every day so that I can pass the exam.
風邪をひかないようにサプリを飲んでいます。
I take supplements so that I won’t catch a cold.
みんなが理解しやすいように、写真や図を使った資料を作りました。
I made materials using pictures and charts so that everyone can easily understand them.
最近の新聞は、高齢者も読みやすいように文字が大きくなっています。
Recently, newspapers have made their letters larger so that elderly people can read them more easily.
遅刻しないように早く家を出ました。
I left home early so that I wouldn’t be late.
犯人は警察に見つからないように逃げているようです。
The criminal seems to be running away so that the police won’t find him.
比べてみよう
「〜ように」は同じ形でも、意味が大きく異なります。
次の文は「例示・類似」と「希望・目的」のどちらの意味でしょうか?
[例]
マリアさんが話すように日本語を話したいです。
正解は「例示・類似」です。
話し手はマリアさんの日本語を例として挙げ、「同じように話したい」という意味を表しています。
一方、「希望・目的」を表す場合は、使える動詞が無意志動詞または可能動詞に限られることが多いです。
(無意志動詞・可能動詞の例:見える、聞こえる、わかる、できる など)
[例]
日本語が話せるように、毎日レッスンを受けています。
I take lessons every day so that I can speak Japanese.
⇒ 「話せる」は可能動詞です。
よく見えるように、前の席に座りましょう。
Let’s sit in the front so that we can see well.
ただし、主語が三人称の場合は、意思動詞も使うことができます。
[例]
多くの人が参加できるように、広い会場で行いましょう。
Let’s hold the event in a large venue so that many people can participate.
多くの人が参加するように、広い会場で行いましょう。
Let’s hold the event in a large venue so that many people will participate.
⇒ この場合は、可能動詞・意志動詞のどちらも自然に使えます。
まとめ
[Aように① 例示・類似]
- Aを例として挙げ、「Aとほぼ同じ・一致する」という意味で使う。
- 「一致する」場合には、「次」「左記」「上記」などの語と一緒に使われることが多い。
[Aように② 希望・目的]
- Aに希望や目的を表し、「〜するために」「〜ないために」と同じ意味で使う。
- 話し手の「Aが実現してほしい」という気持ちが込められる。
- 主に無意志動詞や可能動詞が使われる。 ただし、主語が三人称の場合は意志動詞も使うことができる。
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