JLPT N5語彙 – 「ある」と「いる」の違い

目次
1. 「ある」と「いる」の違い
2. ある
3. いる
4. 比べてみよう
5. まとめ
6. クイズ
7. 関連記事
8. コメント
Q: 植物にはなぜ「ある」を使うのでしょうか?また、食べ物の魚には「ある」と「いる」のどちらが正しいですか?
A: 基本的に「いる」は意志をもって動く生き物に、「ある」は無生物に使います。植物や食用の魚は生物ではあっても自ら動かないため「ある」を使います。ただし、魚が生きて泳いでいる場合は「いる」となります。ここでは、その使い分けを具体的に解説していきます。
ある (JLPT N5)
意志をもたない無生物や植物には「ある」を使います。
植物は生物ではありますが、自分の意思で動くことがないため、「いる」ではなく「ある」を使うのが正しい表現です。
[例]
冷蔵庫にたまごや牛乳があります。
There are eggs and milk in the refrigerator.
部屋にパソコンがあります。
There is a computer in the room.
庭に木や花があります。
There are trees and flowers in the garden.
いる (JLPT N5)
自分の意思で動く人や動物などの生き物には「いる」を使います。
[例]
教室に学生がいます。
There are students in the classroom.
この会社にはインド人やタイ人がいます。
There are Indian and Thai people in this company.
公園にたくさんのねこがいます。
There are many cats in the park.
川に魚がいます。
There are fish in the river.
比べてみよう
植物は「無生物」として扱われるため「ある」を使うことが分かりましたね。
では、魚の場合はどうでしょうか。実は「いる」と「ある」を状況によって使い分けます。
[例]
① 川に小さい魚がたくさん(ある・いる)。
② 冷蔵庫に焼いた魚が(ある・いる)。
正解は①「いる」、②「ある」です。
①は魚が「泳いでいる」=生きている状態なので「いる」を使います。
②は魚が調理されて動かない=無生物の状態なので「ある」を使います。
では次のケースはどうでしょうか。
[例]
① 見て、あそこにロボットがあるよ。
② 見て、あそこにロボットがいるよ。
この場合は、ロボットをどう捉えるかによって「ある」と「いる」の両方が使える可能性があります。
ロボットが人間のような外見をしていたり、自分の意思を持っているかのように動いたりするなら「いる」を使うことが多いです。たとえばアニメに登場するロボットは、人間と同じように扱われるため「いる」が自然です。
一方で、ロボットが機械的に動くだけで人間らしさを感じさせない場合は「ある」がよく使われます。
[例]
〇 あそこに人間みたいなロボットがいるよ。
△ あそこに人間みたいなロボットがあるよ。
まとめ
[ある]
- 意思をもたない無生物や植物に使う。
[いる]
- 自らの意思で動く人や動物などの生き物に使う。
[「ある」と「いる」の使い分け]
- 花は生物ではあるが、自ら動かないため「ある」を使う。
- 魚は生きているときは「いる」、食べ物になった状態では「ある」を使う。
- ロボットは機械的に動くだけなら「ある」、人間のような外見や動作をする場合は「いる」が使われやすい。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. あります
このスーパーには新鮮な魚があります。
There are fresh fish in this supermarket.
*スーパーで売られている魚は食べ物として扱われるため、「ある」が正解です。
A.あります
あの公園にはきれいな花がたくさんあります。
There are many beautiful flowers in that park.
*「花」は植物であり、自ら動かないため「ある」が正解です。
A. いる
池に大きい魚がいるよ。
There are big fish in the pond.
* 魚が生きて泳いでいる状態なので、「いる」が正解です。
A.あります
この森にはめずらしい植物があります。
There are rare plants in this forest.
*「植物」は生物ではありますが、意思を持たず動かないため「ある」が正解です。
関連記事
▼メールマガジンに登録▼
日本語学習のヒントを無料で受け取ろう!








