JLPT N3・N4語彙「将来」と「未来」の違い

目次
1. 「将来」と「未来」の違い
2. 将来
3. 未来
4. まとめ
5. クイズ
6. 関連記事
7. コメント
Q:「将来」と「未来」は何が違いますか?
A: どちらも「これから先の時間」を指しますが、使い方とニュアンスに違いがあります。
この2つを大きく分けた場合、「将来」は「主観的」で「未来」は「客観的」です。
将来 (JLPT N4)
主観的かつ具体的な時間軸です。
「現在」を基準にそう遠くない確実に訪れる先の時間を示し、よく次のようなことを言いたいときに使われます。
①個人の人生に関わることを表す
[例]
将来の夢はサッカー選手です。
My future dream is to become a soccer player.
卒業をしたら将来はパティシエになりたいです。
After I graduate, I want to become a pastry chef in the future.
⇒夢を話すとき、それは数十年または数年先のことを表しています。さほど現在から遠くないことなので「将来」がふさわしい言葉になります。
②予測できるような時間軸で出来事や計画について話す
[例]
彼女と将来どうするか考えています。
I’m thinking about what to do with her in the future.
将来はここに大きなビルができます。
In the future, a big building will be built here.
⇒「現在」を基準にしてどちらも比較的「現在」に近い時間を示しています。

未来 (JLPT N3)
時の経過を3つに分けると「過去」「現在」そしてその先に位置するのが「未来」です。
これは、客観的で長期的な時間軸です。これから先に訪れる抽象的な時間を表します。
①社会全体の話や哲学的な話や大規模な話をするとき
[例]
未来の地球を見てみたいです。
I want to see the Earth in the future.
人類の未来はどうなるのでしょう。
What will the future of humanity be like?
⇒ 客観的ではるか先の時間のことを表しています。
②予測できない未知のことを話すとき
[例]
未来から現在に人が来たらどうする?
What would you do if someone came from the future to the present?
未来の地球はどのようになるのでしょう。
I wonder what the Earth will be like in the future.
⇒ 誰にも予測できない抽象的な話です。

まとめ
[将来]
- 主観的かつ具体的な時間軸。
- 「個人の人生」や「予測できるような先の出来事や計画」について表せる。
[未来]
- 客観的で長期的な時間軸。
- 「社会全体の話や哲学的な話や大規模な話」、「予測できない未知の話」について表せる。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. 将来
将来の夢は野球選手です。
My dream is to become a baseball player.
*個人的な夢の話なので「将来」が正解です。
A. 未来
未来は誰にもわからないよ。
No one knows the future.
*「誰にもわからない」という予測できない話をしているので「未来」が正解です。