日本で就職は難しい? 【外国人・留学生向け】就職の流れと対策情報
目次
1. 【外国人・留学生向け】就職の流れと対策情報
2. 日本の就職が難しい理由
3. 日本で就職するなら、違いを理解して準備しよう
4. 日本の就職活動について知ろう
5. 日本の就職に向けた準備
6. 日本で就職するための情報を集めるところ
7. 支援サービスを使ってしっかり準備しましょう
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【外国人・留学生向け】就職の流れと対策情報
日本の就職活動は外国と違うところがあるため、外国人や留学生には就職が難しいことがあります。
この記事では、日本の就職活動の特徴や、準備の仕方、役立つ情報を分かりやすく説明しますので、日本での就職を成功させるために役立ててください。
日本の就職が難しい理由
日本の就職活動は、外国とは違うところがたくさんあります。そのため、外国人が日本で仕事を見つけるのが難しいこともあります。
・留学生の就職率は低い?
2022年の統計によると、日本人大学生の就職率が97.1%と高い数字です。しかし、外国人留学生の就職率は44.3%と低い数値です。
この数字を見ると、外国人が日本で仕事を見つけるのは難しいことがわかります。
参考:
文部科学省「令和4年度大学等卒業予定者の就職状況調査」
JASSO「2022(令和4)年度外国人留学生進路状況調査結果」
・日本ならではの就職の仕方
日本の就職活動には、外国の就職活動と異なる部分がいくつもあります。
- 同じ時期に採用:多くの企業が同じ時期に採用活動を行います。
- 人柄を大切にする:技術だけでなく、周りと仲良く働けるかもチェックされます。
- 選考が長い:面接が何回もあって、時間がかかります。
- 筆記試験がある:一般的な知識を問う試験があり、日本語能力も必要になります。
また、企業側の問題として、外国人を受け入れる準備ができていなかったり、外国人向けの仕事が少なかったりすることがあります。
・仕事を探す人の問題
外国人が仕事を見つけにくい理由には、仕事を探す人自身の問題もあります。
- 大きな企業に入りたがる:有名な企業ばかり見て、選べる就職先が限られることがあります。
- 給料や休みの交渉の仕方が違う:外国では当たり前でも、日本では給料や休みの交渉はあまり行いません。
- 日本語能力:多くの企業で、ある程度高い日本語能力が必要とされます。
日本で就職するなら、違いを理解して準備しよう
日本で仕事を見つけるには、日本と自分の国との就職活動の違いをよく理解し、日本のやり方に合わせて準備することが大切です。
日本の就職活動は決まった時期にまとめて行われます。この時期を逃すと仕事を見つけるのが難しくなるので、しっかり準備することが成功につながります。
日本の就職活動について知ろう
日本の就職活動の特徴をいくつか紹介します。日本で就職活動をするときの参考にしてください。
・新しく卒業した人をまとめて採用
日本の多くの企業は、学校を卒業したばかりの人をまとめて採用します。これは、日本では長く同じ企業で働く文化があるからです。最初から能力のある人を採用するより、新しい人を育てることが中心となるため、新しく卒業した人をまとめて採用するわけです。
・多くの企業が同じ時期に採用
日本では、多くの企業が同じ時期に採用活動をします。一度にたくさんの企業に応募できる反面、この時期を逃すと仕事を見つけるのが難しくなることもあるので注意しましょう。
・就職活動スケジュール
日本の一般的な就職活動は、大学生なら最終学年の1つ下の学年から始まります。普通のスケジュールは次のとおりです。
3月~5月:
- エントリーシートを出す
- 企業説明会や合同企業説明会に参加する
- 筆記試験を受ける
6月~:
- 面接試験(何回かあります)
- 内々定、内定をもらう
内々定は企業が「採用したい」という気持ちを伝えることであり、正式な採用ではありません。正式に採用を決めるのが内定です。普通は内々定をもらってから、しばらくして内定になります。
・日本で働くための在留資格
日本で働くには、在留資格が必要です。
在留資格には、どのような仕事でもできる資格(例:永住者、日本人の配偶者など)と、決まった仕事だけできる資格(例:技術・人文知識・国際業務)があります。
仕事に合った在留資格がないと働けないことがあるので気をつけましょう。
日本の就職に向けた準備
日本の就職活動は決まった時期にまとめて行われるので、その時期までの準備が大切です。次の準備を早めにしておいて、仕事を見つけられる可能性を高めましょう。
・自分のことをよく知る
自分の得意なこと、苦手なこと、大切にしていること、将来やりたいことをはっきりさせておくと、書類を書いたり面接を受けたりするときに役立ちます。
・業界、企業について調べる
働きたい分野や、応募したい企業について事前によく調べておきましょう。
仕事を選ぶのに役立つだけでなく、志望理由を書いたり面接で質問に答えたりするときにも役立ちます。
・人とのつながりをうまく使う
日本の企業で働いている先輩と話すことで、貴重な情報を得られます。これはOB・OG訪問とも呼ばれます。実際の職場の様子や文化について聞いておくと良いでしょう。
・選考の準備をする
履歴書やエントリーシートは日本語で正しく書く必要があります。
筆記試験の準備では、日本語の力だけでなく、試験に関係する知識も学んでおく必要があります。
日本の面接特有のマナーや、よく聞かれる質問への答えも準備しておきましょう。
・日本語の力をつける
日本語能力試験(JLPT)やビジネス日本語試験(BJT)を受けていると、企業にアピールできます。日本語能力試験(JLPT)なら、ビジネスの会話に困らないN2以上のレベルがあるとよいです。
・服や必要なものを準備する
日本の就職活動ではスーツを着ます。他にもかばんや靴、証明写真が必要なので準備しておきましょう。
日本で就職するための情報を集めるところ
日本で仕事を見つけるのに役立つサービスをいくつか紹介します。
・外国人留学生のための就活ガイド
日本学生支援機構(JASSO)が作った「外国人留学生のための就活ガイド」には、就職活動の基本から在留資格のことまで、たくさんの情報が載っているので、ぜひ読んでみてください。
参考:日本学生支援機構「外国人留学生のための就活ガイド」
・大学の就職支援
多くの大学では、学生が仕事を見つけるのを手伝うサービスがあります。大学のサービスを使うと、個別相談を受けたり、就職イベントの情報を得られたりできます。
・公的なサービス
ハローワークは、日本で仕事を探す人のための公的なサービスです。東京、名古屋、大阪、福岡には、外国人専用の窓口もあります。
・求人情報サイト
仕事の情報がたくさん載っている求人情報サイトも積極的に使いましょう。
外国人向けのサイトだけでなく、日本人学生向けの一般的な就職サイトも見ることで、もっとたくさんの仕事を探せます。
・企業の説明会
企業が開く説明会や、たくさんの企業が集まる合同企業説明会は、企業の人と直接話せる貴重な機会です。積極的に参加して、情報を集め、理解を深めましょう。
・インターンシップ
日本のインターンシップは、すぐに採用につながるわけではありませんが、日本の職場を体験できる貴重な機会になるので、こちらも積極的に参加しましょう。
支援サービスを使ってしっかり準備しましょう
日本の就職活動は、外国とは違うところが多くあります。日本で就職を成功させるためには、そのやり方を理解して、しっかり準備することが大切です。
Enunciaでは、日本で就職したい外国人、留学生の方向けに、JLPT合格から面接対策、日本語力の向上までさまざまなサービスをワンストップで提供していますので、日本での就職を考えている方はお気軽にご相談ください。