JLPT N4・N5文法「〜に会う/合う」と「〜と会う/合う」の違い

目次
1. 「〜に会う」と「〜と会う」の違い
2. (人) に/と会う
3. AはB (もの) に合う
4. まとめ
5. 関連記事
6. コメント
Q:「友達に会う」と「友達と会う」の違いがわかりません。意味は同じですか?
A:「~に会う」と「〜と会う」はどちらも言うことができます。しかし話し手と聞き手のあいだの動作の表し方に違いがあります。
この記事では同様に使われる「合う」についても説明します。
(人) に/と会う (JLPT N5)
「に」は話し手の一方的な動作、そして「と」は話し手と聞き手の相互的な動作を表します。

[例]
わたしははなこさんに会います。
I will meet Hanako.
⇒ 話し手の視点は一方的で、はなこさんの動作は考えられていません。

わたしははなこさんと会います。
I will meet with Hanako.
⇒ 話し手の視点は話し手自身とはなこさんの両方の動作です。
「会う」以外にも「話す」や「相談する」も「に・と」のどちらも使うことができます。

[例]
友達に話しました。
I talked to my friend.

友達と話しました。
I talked with my friend.
留学について両親に相談しました。
I consulted my parents about studying abroad.
留学について両親と相談しました。
I discussed studying abroad with my parents.
しかし、話し手の一方的な動作から始まるときには「に」が使われます。

[例]
道でぐうぜんまりさんに会いました。
I ran into Mari on the street.
AはB (もの) に/と合う (JLPT N4)
「合う」の場合も基本的な働きかけは同じですが少し違う点があります。
「に合う」の場合はBに焦点があたり、AがBを引き立てるというニュアンスになります。
「と合う」の場合はAとBの両方が合わさることでより良くなることを表します。

[例]
この料理はビールに合います。
This dish goes well with beer.
⇒ ビールに焦点があたり、ビールが料理をよりおいしくすることを表現します。

この料理はビールと合います。
This dish pairs well with beer.
⇒ どちらか一方に焦点があたるのではなく、料理とビールが組み合わさることでよりおいしくなることを表しています。
また食べ物や飲み物以外にも「に合う」は「衣類・インテリア・色・音楽」を、「と合う」は「人間関係・色・音楽」を表す言葉とも使えます。
ただし人間関係の場合は相互的な関係が強くなるので「と」が使われます。
[例]
◯ このピアスは青いドレスによく合っています。
This pair of earrings matches the blue dress well.
◯ このピアスは青いドレスとよく合っています。
This pair of earrings goes well with the blue dress.
◯ このジャズはこのレストランの雰囲気に合っています。
This jazz music matches the atmosphere of this restaurant.
◯ このジャズはこのレストランの雰囲気と合っています。
This jazz music goes well with the atmosphere of this restaurant.
× わたしは彼に合います。
◯ わたしは彼と合います。
I get along well with him.
⇒ 「相性がいい」という意味です。
まとめ
[人に会う]
- 「に」は一方的な動作、「と」は相互的な動作を表す。
[AはB(もの)に合う」
- Bに焦点があたり、AがBを引き立てるというニュアンスになる。
- 「AはB (もの) と合う」は両方が合わさることでより良くなることを表す。
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