JLPT N4文法「〜よう」・「〜みたい」・「〜そう」・「〜らしい」②
目次
1. 「〜よう」・「〜みたい」・「〜そう」・「〜らしい」の違い
2. よう VS みたい VS そう VS らしい
3. よう VS みたい
4. らしい
5. そう VS らしい
6. そう VS みたい
7. まとめ
8. クイズ
9. 関連記事
10. コメント
Q:「〜よう」・「〜みたい」・「〜そう」・「〜らしい」は何が違いますか?
それぞれ4つの使い方は次のように分類できます。
比較・例え | 推量 | 伝聞 | 様子 | |
よう | ◯ | ◯ | ||
みたい | ◯ | ◯ | ||
そう | ◯ (予想・判断) | ◯ | ◯ | |
らしい | ◯ | ◯ |
それぞれのルールについては
このページで確認できます。
よう VS みたい VS そう VS らしい
ここでは4つ全てがもつ「推量」の使い方について同じ文で考えていきましょう。
全て置き換え可能ですが、少しずつ意味が異なります。
[例]
今日のパーティーは無事に終わったようです。
It seems that today’s party ended safely.
今日のパーティーは無事に終わったみたいです。
It looks like today’s party ended safely.
今日のパーティーは無事に終わったそうです。
I’ve heard that today’s party ended safely.
今日のパーティーは無事に終わったらしいです。
I heard that today’s party ended safely.
よう VS みたい
「よう」と「みたい」は話し手自身が見たり聞いたりして状況から感じたこと、思ったことを言うときに使われます。
「よう」は書き言葉、「みたい」は話し言葉として使われることが多いです。
[例]
ノックの音が聞こえましたよ。誰か来たようです。
ノックの音が聞こえましたよ。誰か来たみたいです。
I heard a knock. It seems like someone has arrived.
らしい
「らしい」は客観的な根拠や理由から推量または判断したことを表します。そのため、よく理由や推論を使った文と一緒に使われます。
[例]
ホールから人がたくさん出てくる。パーティーが終わったらしい。
(根拠) (推測/判断)
People are coming out of the hall. It seems the party has ended.
*自分に対しての推量として使うことはできません。
×(わたしは)熱があるらしいです。
〇(わたしは)熱があるようです。
〇(わたしは)熱があるみたいです。
I seem to have a fever.
そう VS らしい
「そう」と「らしい」は微妙な違いですが、「らしい」は客観的で「そう」は主観的な推量です。
[例]
ニュースによると今年の冬はとても寒くなるらしいよ。
According to the news, this winter is said to be very cold.
⇒ 客観的な情報(ニュース)がある場合には「らしい」を使うのが自然な言い方です。
去年の冬はとても寒かったし、今年もとても寒くなりそうだね。
Last winter was very cold, and it looks like this winter will be very cold too.
⇒「そう」は話し手の主観的な理由なので他からの情報や根拠のあるものと一緒に使うのは不自然です。話し手自身が去年の冬を理由に推測しているので「そう」がふさわしい言い方です。
* ニュースによると今年の冬はとても「寒くなる」そうだ。は普通形を使っており、伝聞になります。意味が異なるので注意しましょう。
「そう・らしい(伝聞)」の比較は
このページで確認できます。
そう VS みたい
最後にこの2つの違いを考えてみましょう。
「そう」も「みたい」も話し手の主観的な視点ですが、ポイントは「そう」は根拠や理由がある推量や予想であるのに対して「みたい」は目や耳など五感から入ってきた情報をもとに推量または判断をします。
[例]
(お母さんが娘の服を選んでいる)
よしこはピンクが好きだし、このピンクの服が好きそう。買ってあげよう。
Yoshiko likes pink, so she probably likes this pink dress. I’ll buy it for her.
⇒ 娘に服をあげる前に、「ピンクが好き」という理由をもとに話し手が予想しています。
(娘を見て)
あげたけど全然着ないな。好きじゃなかったみたい。
I gave it to her, but she hasn’t worn it at all. It seems she didn’t like it.
⇒ 娘を見て話し手が推量と判断をしています。
まとめ
- 「よう」と「みたい」は話し手自身が見たり聞いたりして状況から感じたこと、思ったことを言うときに使われる。(五感から得た情報)
- 「らしい」は客観的な根拠や理由から推量または判断をしたことを表す。
- 「そう」は根拠や理由をもとにした主観的な推量、予測・予想もしくは判断。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. みたい
のどが痛いし風邪をひいたみたいだ。病院へ行こう。
My throat hurts, so it seems I caught a cold.
*自分の状態を推測しているので「みたい」が正解です。
A. そう
このスマホは簡単だし祖父でも使えそうです。
This smartphone is easy to use, so it looks like even my grandfather can use it.
*「使え」と接続できるのは「そう」です。*祖父のことを主観的に判断しています。
A. らしい
先生に勉強しないと不合格になると言われた。次のテストは難しいらしい。
The teacher said that if you don’t study, you’ll fail. It seems the next test will be difficult.
*先生からの情報は客観的です。
A. よう
山田さん、大変なようなら手伝いますよ。
Yamada-san, if you’re having a hard time, I’ll help you.
*「大変な」と接続できるのは「よう」です。*話し手は山田さんの状況を見て推測しています。
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