JLPT N4文法「〜よう」・「〜みたい」・「〜そう」・「〜らしい」①
目次
1. 「〜よう」・「〜みたい」・「〜そう」・「〜らしい」の違い
2. 〜よう
3. 〜みたい
4. 〜そう
5. 〜らしい
6. 比べてみよう
7. まとめ
8. クイズ
9. 関連記事
10. コメント
Q:「〜よう」・「〜みたい」・「〜そう」・「〜らしい」は何が違いますか?
A:「〜よう」「〜みたい」「〜そう」「〜らしい」は、似たような意味を持つ表現ですが、使い方やニュアンスに違いがあります。
簡単に言うと、このような違いです:
• 「〜よう」: 主に比較・例えや、書き言葉での推測。
• 「〜みたい」: 主に比較・例えや、話し言葉での推測。
• 「〜そう」: 様子や伝聞の情報に基づく推測。
• 「〜らしい」: 他人の情報や噂に基づく推測。
それぞれの使い方と違いを見ていきましょう。
〜よう (JLPT N4)
[ルール① 比較・例え]
[V] 動詞普通形+ようだ
[N] 名詞+の+ようだ
[例]
この字は子どもが書いたようです。
This handwriting looks like it was written by a child.
グレープフルーツのような酸っぱいくだものが苦手です。
I’m not good with fruits that are sour like grapefruit.
赤ちゃんのような肌ですね。
You have skin like a baby’s.
この布は絹のように柔らかいです。
This fabric is as soft as silk.
[ルール② 推量]
[V] 動詞普通形+ようだ
[A] い形容詞+ようだ
[Na] な形容詞+ようだ
[N] 名詞+の+ようだ
*名詞と動詞と一緒に使うときは、な形容詞と同じように「〜ような+名詞」「〜ように+動詞」になる。
[例]
明日は雨が降るようです。
It seems like it will rain tomorrow.
娘は学校が楽しいようです。
It seems that my daughter enjoys school.
彼女はとても親切なようです。
She appears to be very kind.
彼はあの会社の社員のようです。
He seems to be an employee of that company.
〜みたい (JLPT N4)
[ルール① 例え]
[V] 動詞普通形+みたいだ
[N] 名詞+みたいだ
*名詞と動詞と一緒に使うときは、な形容詞と同じように「〜みたいな+名詞」「〜みたいに+動詞」になる。
[例]
テーマパークで子どもみたいに遊びました。
I played like a child at the theme park.
これ、お酒みたいな味がするね。
This tastes like alcohol.
ジョンさんは日本人みたいに日本語が上手です。
John speaks Japanese as well as a Japanese person.
あの二人は仲がいいし、いつも一緒にいるし兄弟みたいです。
Those two get along well and are always together, like siblings.
[ルール② 推量]
[V] 動詞普通形+みたいだ
[A] い形容詞+みたいだ
[Na] な形容詞な+みたいだ
[N] 名詞+みたいだ
*名詞と動詞と一緒に使うときは、な形容詞と同じように「〜みたいな+名詞」「〜みたいに+動詞」になる。
[例]
玄関で音がしたよ、誰か来たみたい。
I heard a noise at the entrance; it seems like someone has arrived.
娘はアメリカでの生活が楽しいみたいです。
It seems that my daughter is enjoying her life in America.
弟は今日のごはんがきらいみたいです。
It looks like my younger brother doesn’t like today’s meal.
明日は晴れみたいです。
It looks like it will be sunny tomorrow.
〜そう (JLPT N4)
[ルール① 推量・様子]
[V] 動詞語幹+そうだ *ない⇒なさそうだ
[A] い形容詞い+そうだ *いい⇒よさそうだ
[Na] な形容詞な+そうだ
*名詞と動詞と一緒に使うときは、な形容詞と同じように「〜そうな+名詞」「〜そうに+動詞」になる。
[例]
がんばればJLPTに合格できそうです。
If I try hard, I might be able to pass the JLPT.
明日の天気は良さそうです。
Tomorrow’s weather looks good.
いつも父は仕事が大変そうです。
My father always seems to have a tough time at work.
あまそうなケーキですね。
That cake looks sweet.
子どもはおいしそうにご飯を食べています。
The child is eating the food as if it’s delicious.
[ルール② 伝聞]
[V] 動詞普通形+そうだ
[A] い形容詞普通形+そうだ
[Na] な形容詞普通形+そうだ
[N] 名詞普通形+そうだ
[例]
山田君は1週間休むそうです。
I heard that Yamada will be taking a week off.
天気予報によると明日から天気がいいそうです。
According to the weather forecast, the weather will be nice starting tomorrow.
母によると昔この町はとてもきれいだったそうです。
According to my mother, this town used to be very beautiful.
今日父は残業だそうです。
I heard that my father has to work overtime today.
〜らしい (JLPT N4)
[ルール① 推量]
[V] 動詞普通形+らしい
[A] い形容詞普通形+らしい
[Na] な形容詞普通形+らしい
[N] 名詞普通形+らしい
[例]
あの道で事故があったらしいです。
I heard there was an accident on that road.
あのレストランは有名なシェフがオーナーでおいしいらしいよ。
That restaurant is said to be delicious because a famous chef is the owner.
アンさんはジョンさんをよく無視する。どうもきらいらしい。
Ann often ignores John. It seems she doesn’t like him.
明日は雨らしいから、傘を持って行こう。
It seems it will rain tomorrow, so let’s bring an umbrella.
比べてみよう
それぞれ4つの使い方は次のように分類できます。
比較・例え | 推量 | 伝聞 | 様子 | |
よう | ◯ | ◯ | ||
みたい | ◯ | ◯ | ||
そう | ◯ (予想・判断) | ◯ | ◯ | |
らしい | ◯ | ◯ |
このページではまず「そう(様子)」と「よう・みたい(比較・例え)」から考えていきましょう。
[そう(様子)]
話し手が見たあるものや、人の様子を表すときに使われます。
[例]
雲が一つもなくて明日の天気も良さそうです。
There isn’t a single cloud, so it looks like tomorrow’s weather will be good.
父はいつも朝早く家を出て仕事が大変そうです。
My father always leaves the house early in the morning and it seems that his work is tough.
山田さんは病気で1週間会社を休んでいたけど、今日会ったら元気そうで安心しました。
Mr. Yamada was sick and had been absent from work for a week, looked energetic when I saw him today, so I was relieved.
この飲み物はアイスクリームとチョコレートが入っていて、とてもあまそうだね。
This drink contains ice cream and chocolate, so it looks really sweet.
[よう VS みたい(例え)]
話し手があるものや状況を表すときに、よく似たものに例えるときに使われます。
「〜よう」「〜みたい」のどちらを使っても意味に変わりありませんが、どちらかと言うと「〜よう」は書き言葉、「〜みたい」は話し言葉としてよく使われます。
[例]
手が氷のように冷たいです。
手が氷みたいに冷たいです。
My hands are as cold as ice.
A:今日は天気が悪いね。
B:うん、まるで嵐でも来るみたいだよ。
A: The weather is bad today.
B: Yeah, it seems like a storm is coming.
* この会話の「みたい」は天気の悪さを嵐に例えており、話し手の「嵐が来ると思う」というような推論ではありません。
まとめ
- 「そう」は話し手が見たあるものや人の様子を表す。
- 「よう」と「みたい」は話し手があるものや状況を見て、それによく似たものに例えるときに使う。
クイズ
次の文を読んで、( )から文脈に合った表現を選んでください。
問題をクリックすると答えが表示されます。
A. よさそう
このジュース、野菜がたくさん使われていて体によさそうですね。
This juice contains a lot of vegetables and looks healthy.
*「いい」は「よい」を使って「よさそう」になります。
A. みたいな
彼はもう22歳なのに子どもみたいな話し方をします。
Even though he’s already 22, he speaks like a child.
*「ような」を使うときは、名詞の後ろに「の」が必要になります(こどものような)。「みたいな」が正解です。
A. ように
このケーキはアメリカのケーキのように大きいです。
This cake is as big as an American cake.
*ケーキをアメリカのケーキに例えているので「ように」が正解です。
A. 忙しそう
マリアさんはいつも残業して忙しそうですね。
Maria always works overtime, so she seems busy.
*マリアさんの様子を話しているので「忙しそう」が正解です。
関連記事
先生から直接学ぶ
グループレッスンで先生から直接学び疑問を解消しましょう!