わたし?ぼく?おれ?日本語の一人称の選び方をマスターしよう

目次
1. 日本語の一人称
2. 一般的な一人称
3. マンガの一人称
4. まとめ
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6. コメント
Q: 日本語の一人称で、どれを使えばいいかわかりません
A: 日本語の一人称はとても多いです。また男性・女性で一人称が変わります。
一般的な一人称
それでは、まず一般的に日本語ではどのような一人称が使われているのか確認しましょう。
男性 | 女性 |
---|---|
わたくし | わたくし |
わたし | わたし |
自分 | あたし |
ぼく | |
おれ |
[わたくし/わたし]
男性も女性も使う「わたくし」「わたし」ですが、女の人はビジネス・カジュアルな場面を問わず使いますが、男の人が使うのはビジネスの場面に限られます。
また、「わたくし」の方が「わたし」よりさらに丁寧に聞こえます。そのため、フォーマルな場面でだけ使われ、日常会話では使いませんので注意しましょう。
[例]
わたし/わたくしは、山本と申します。
I am Yamamoto.
⇒ 男性、女性もビジネスの場面で自己紹介として使います。

[自分]
ときどき男性はビジネスや改まった場面で「自分」と使うときがありますが、自己紹介のときには使わず、自分の行動や意見を伝えるときに使います。
しかし聞き手によってはカジュアルな使い方と捉えるひともいるので、やはりビジネスの場面などでは「わたし/わたくし」のほうがいいでしょう。
[例]
社長「次の会議のリーダー、誰かしてくれないか。」
男性社員「自分にやらせてください。」
President: Can someone take the lead for the next meeting?
Male employee: Please let me do it.

[わたし VS あたし]
「あたし」は「わたし」に比べて非常にカジュアルな言い方です。漢字の「私」も「わたし」と読み、「あたし」とは読まないので注意しましょう。
また「わたし」のほうがずっと一般的な主語ですが、たまに「あたし」と使う人もいるので知っておくと困ることがないでしょう。
[例]
(一般的) わたし、来週旅行に行くんだ。
(カジュアル) あたし、来週旅行に行くんだ。
(General) I’m going on a trip next week.
(Casual) I’m going on a trip next week.

[ぼくVSおれ]
どちらも男性が使う一人称ですので、女性が使うと不自然に聞こえます。
「ぼく」と「おれ」を比べると、「おれ」のほうが非常にカジュアルな印象になりますが、傾向として「ぼく」を使うのは少し真面目な人やおとなしい人が多いです。
逆に「おれ」を使う人は「ぼく」を使う人の反対の性格によく見られます。
日本人の男の子も、この2つを徐々に使い分けていきます。だいたい6~7歳までは「ぼく」を使いますがが、だんだん成長して「おれ」を耳にするようになると「おれ」のほうがかっこいいと思って使い始める子どもも多くなります。
[例]
(大人) ぼくは毎日勉強しています。
おれは毎日、酒を飲むんだ。
(子ども) ぼくは5歳です。
(Adult) I study every day.
I drink alcohol every day.
(Child) I am 5 years old.

マンガの一人称
実はマンガの世界だけで使われる一人称もあります。
主にマンガで見られるのは『おら・おいら・せっしゃ・わい・おれさま』などです。
これらはいずれも男性が使いますが、現実の世界で使うと日本人に笑われてしまう可能性もありますので使わないようにしましょう。
まとめ
- 男性と女性のビジネスで共通する一人称は「わたし・わたくし」です。
- 「わたし」より非常にカジュアルな一人称は「あたし」です。
- 男性のみが使う一人称は「ぼく・おれ」です。
- マンガだけで使われる一人称は、(現実の世界で)使わないように注意しましょう。